2025年3月定例探鳥会の案内

千里の鳥・万博の鳥(第148回)「ゴイサギ若鳥」(2025年3月)

ゴイサギ若鳥

 万博公園探鳥会は昭和60(1985)年2月にスタートし、満40年になることを先月号に報告しました。その2月探鳥会は大雪警報が出たことで、探鳥会開催を懸念したが、冷え込みが強かったものの鳥たちが良く出て、嬉しい40年記念探鳥会となりました。
今月紹介する鳥はゴイサギ、最近の観察頻度は低く、4年に1回程度観察できるのみの希少種となっているが、探鳥会を開始した頃の観察頻度が高く、2か月に1回は観察できた普通種であった(★1)。ゴイサギなどのサギ類は万博公園で繁殖したことはないが、吹田市内にゴイサギが繁殖している池があった頃で、今は全く繁殖していないことから、探鳥会での観察頻度低下を裏付けている。
 ゴイサギが減少した原因を特定することはできないが、全国鳥類繁殖分布調査結果(★2)では、ゴイサギ・コサギの小型種が減少し、アオサギ・ダイサギの大型種が増えている。この要因としてイ)外来種増加による小魚の減少、ロ)圃場整備に伴う水田の水生生物減少によるのでないかと推定されている。
2月探鳥会で観察したゴイサギはホシゴイと呼ばれている若鳥であった。東方向から「水すましの池」上空へ飛んできたとき、オオタカに急襲され「水すましの池」に落下したが、オオタカの難を逃れることができた。そのゴイサギが水中を泳いでいる時、今度はカラスに襲われたものの、何とか池岸の木の下に泳ぎ着き、オオタカ・カラスから逃げ切ることができた。
 今回襲ったオオタカ(体長雄50㎝・雌58㎝、翼開長105~130㎝)、襲われたゴイサギ(体長58㎝、翼開長105~112㎝)はともに若鳥、大きさもほぼ同じであり、オオタカに勝算があったかどうかわからない。
目の前で繰り広げられたバトルに、20人近い観察者はびっくりしたが、引き分けに終わってホッとした。
 さて3月に入って最高気温が15℃~7℃乱高下しており春の日々は遅れている。そんな中でも、冬鳥は渡去の日が近づいており、カモは3月中に、小鳥類は4月になるといなくなると思われる。
渡去前の冬鳥ツグミ・シロハラの餌探し、留鳥シジュウカラの「ツツピー・ツツピー」、ウグイスの「ホウホケキョ」を楽しみに探鳥会を開催したい。


 ゴイサギ・コサギ観察頻度

①日本野鳥の会主催 万博公園定例探鳥会
・日時 3月8日(土) 午前9時30分
・集合 自然文化園中央口
・解散 15:00頃日本庭園内の予定
・担当 平(ひら) 軍二 他
・持ち物 弁当、水筒、筆記具、観察用具
・参加費 日本野鳥の会会員100円、非会員300円
他に万博公園への入園料 260円
・参加希望 大阪支部HPより申込のこと
    HPからの申込が難しい方は平あて連絡
②吹田野鳥の会主催 万博公園平日探鳥会
・日時 3月18日(土) 午前9時30分
・集合 自然文化園中央口
・解散 12:00頃自然文化園内の予定
・担当 松田祐希江 他
・持ち物 水筒、筆記具、観察用具
・参加費 吹田野鳥の会会員0円、非会員200円
他に万博公園への入園料 260円
・参加希望 平(ひら)軍二宛、メールまたは電話連絡
上記に関する問い合わせは平(ひら)軍二へ
メール   g.0501.hi@gmail.com
電話    090-6901-1425
(文献)
★1万博探鳥会データ集約(平軍二)
★2全国鳥類繁殖分布調査結果

***************************************
写真
 種 名:ゴイサギ若鳥
  撮影日:2025年2月8日
  場 所:万博公園
 撮 影:橋本昌宗
**************************************