万博公園定例探鳥会の報告:平成22年度(2010)下半期
3月12日
探鳥会を始める前に、前日の東北・関東大震災で犠牲になられた方々に対して全員で黙祷を捧げました。今月もマヒワの大きな群れを観察することができたほか、カワセミが木の枝に長い間良いポーズで止まってくれて、一般の方にも楽しんでもらいました。今月の資料の表紙の鳥、トラツグミは日本庭園で姿を見せてくれました。
2月12日
アキニレの実がほとんど落ちたので、地上で採餌するアトリ類をよく観察できました。今月も主役はマヒワ。300羽を超える大群が採餌しているとき、何かに驚いて何度か一斉に飛びましたが、そのとき「ザザッ」と音が聞こえました。また広場にイカルとシメもたくさん下りていました。日本庭園ではトラツグミ、カシラダカ、ミヤマホオジロが同時に出てくれ、特にミヤマホオジロのオスに歓声が上がっていました。また、万博では珍しいタシギも出てくれ、複雑な羽の模様も楽しむことができました。
1月8日
新年最初の探鳥会は、開始早々からオジロビタキやジョウビタキが何度も出てくれ、またいつもはなかなか出てくれないアオジもじっくりときれいな姿を見せてくれました。昨秋から楽しませてくれているマヒワは、今月も間近で観察でき、また万博ではあまり見かけないイカルチドリが4羽も来てくれました。
12月11日
天気予報は午後から下り坂で、空模様を気にしながらの探鳥会でした。先月に続いて、今日の主役はマヒワ。大きな群れでアキニレからアキニレに飛び回る様子や、群がって実を食べる姿を堪能できました。時々雨が降りましたが、なんとか最後まで実施することができました。珍しいオジロビタキやミヤマホオジロが観察できたのは嬉しいのですが、一部の心ないカメラマンが追いかけ回す光景は悲しいものでした。
11月13日
季節はずれの黄砂で青空が見えない一日でした。今年の秋は例年より冬鳥の渡来が早いようで、公園内でもマヒワ、ツグミなどの群れが何度も飛び回る様子が観察できました。中でもマヒワがアキニレに集まってきてしきりに実を食べる様子には、歓声が上がっていました。
10月9日
あいにくの雨で探鳥会は中止としましたが、集まったリーダーと若干の参加者で公園内を少し歩きました。雨の中でも過去例のないほどの数のコサメビタキ、エゾビタキが虫を探して活発に飛び回っていました。また、キビタキ、オオルリの姿もあり、驚いたことに早くもシメを観察でき、探鳥会が実施できていれば、と残念に思いました。
9月11日
朝晩は少し涼しさを感じられるようになりましたが、日中はまだまだ暑い公園内を秋の渡りの鳥を探して歩きました。エゾビタキとコサメビタキが虫を捕る様子を観察することができ、また、コチドリがいつもの夢の池ではなく、日本庭園の心字池に集合していました。カイツブリのヒナも元気に育っていました。
8月14日
立秋を過ぎて暦の上では秋ですが、今年の夏の暑さは例年以上に厳しいようです。園内の野鳥たちも木陰でじっと暑さを避けているのか、あまり姿を見せてくれませんでした。水のない夢の池では今月もコチドリの姿が見られ、先月に続いてハクセキレイ、セグロセキレイの若鳥も観察できました。また、カイツブリの幼鳥はもう自分で餌を捕れるようになったようで、何度も潜っていました。近くでは親と思われるカイツブリのペアが2回目の繁殖を行うのか、抱卵や巣を補修している様子も観察でき、また来月が楽しみです。
7月10日
7月は恒例のゴミ拾い探鳥会。梅雨の晴れ間の暑い中を自然文化園内のゴミを拾いながら観察しました。水の抜けた夢の池にはコチドリが4羽。人が近づかないので最近はここでよく観察されるようです。また、今年生まれのハクセキレイ、セグロセキレイの若鳥が自分で餌を採っていて、もう独り立ちしている様子やカワセミの若鳥も観察できました。暑い中、皆さんお疲れ様でした。