2024年4月定例探鳥会のご案内

千里の鳥・万博の鳥(第137回)「ハチジョウツグミ」(2024年4月)

 2月後半から万博公園で観察されていたツグミの亜種ハチジョウツグミが、3月探鳥会でも観察できたので紹介する。
 現在、野鳥図鑑に載っているツグミ・シロハラ・ヒヨドリ・スズメなどの種名は、日本鳥学会が日本産鳥類目録第7版(2012年)で公表した名前がベースになっている。日本鳥学会は2024年9月に目録第8版を発行する予定であるが、第7版→8版で改定を予定している種名について2023年9月に公表した。それによると、3月万博公園探鳥会で観察した種ツグミの亜種(ハチジョウツグミ・ツグミ)の両方が、第8版では種ツグミ・種ハチジョウツグミとして独立するとのことである。
 以下、現時点の亜種ハチジョウツグミ・亜種ツグミを紹介するが、亜種を外して種として表記する。
日本で観察できる両種はツグミが多く、ハチジョウツグミは時々観察できる程度と少ない。しかもハチジョウツグミはツグミと交雑した個体を見ることが多く、交雑比率によって赤味に濃淡があるため、例えばハチジョウ(八畳ツグミ)ではなく、ヨジョウハン(四畳半ツグミ)と呼んで楽しんできた。
 今回万博公園で観察できた個体は交雑種ではなく、ハチジョウツグミそのものと思われる。しかもこのハチジョウツグミはツグミと違って人懐っこく、じっと座ってみていると10mほどに近づいてきて餌探しをしていた。
 野鳥図鑑には種の繁殖地・越冬地の図が掲載されているが、ハチジョウツグミを含めたツグミの繁殖地(赤色)・越冬地(藍色)の一例として下図がある(★)。

 今後の野鳥図鑑は鳥類目録第8版をベースに、ツグミ・ハチジョウツグミの両種が区別して改定表示されるので、両種がどのように住み分けているか、繁殖地・越冬地図の表記が楽しみである。

 


 

 さて、例年より幾分遅れていたサクラが開花し、押されるように繁殖地に向け渡去準備を始めた冬鳥たち、4月探鳥会の日までハチジョウツグミが残っているかどうかを楽しみに開催したい
① 日本野鳥の会大阪支部主催
・名称 万博公園4月定例探鳥会
・日時 4月13日(土) 9:30
・集合 自然文化園中央口
・解散 15:00頃日本庭園内の予定
・持ち物 弁当・水筒、マスク(自由)
      防寒対策を充分に
・担当 平 軍二 他
・参加費 大阪支部会員100円、非会員300円
  他に万博公園入園料260円が必要
・参加希望 大阪支部HPでホームズ様式から申込 のこと。HPからの申込が難しい方は平あてにメール or 電話連絡のこと 
② 吹田野鳥の会主催
・名称 万博公園探鳥会&吹田野鳥の会総会
・日時 3月21日(日) 9:30
・集合 自然文化園中央口
・解散 14:00頃自然文化園内の予定
・総会開催 探鳥会の途中、園内で吹田野鳥の会 2024年度総会を開催
・持ち物 水筒、マスク(自由)、弁当(自由)
・担当 平 軍二 他
・参加費 吹田野鳥の会会員無料、非会員200円
・参加希望  平宛 メール or 電話で申込
上記①②の問い合わせ、申込などは平(ひら)へ
メール   g.0501.hi@gmail.com
電話    090-6901-1425

文献★ 真木・大西 日本の野鳥590 (2000年)
平凡社

**** 写真 ****
  種 名:ハチジョウツグミ
   撮影日:2024年3月9日
   場 所:万博公園
 撮 影:橋本昌宗