2024年1月定例探鳥会のご案内

千里の鳥・万博の鳥(第134回)「ヒヨドリ」(2024年1月)

 明けましておめでとうございます。

 今年も良き鳥見を楽しんでいただきたいと思います。

 新年1月の千里の鳥・万博の鳥は「ヒヨドリ」にしました。ヒヨドリは体長28㎝と、物差し鳥といわれている中では大きい鳥。日本中どこにでもいて、40年目に入る万博公園探鳥会では毎回声を聞いているが、「なんだ ヒヨドリか?」と姿を見ないまま声のみ聞き流していることが多い。実際の姿は、今月の写真を見ていただくとわかるように地味な色の鳥、というよりはシックな羽模様のすてきな鳥である。

 ヒヨドリは日本では本州以南で一年中、北海道では夏鳥として観察できるが、世界中で見ると日本~台湾にしか生息していないローカル(貴重?)な鳥である。日本でのヒヨドリ餌利用の広さ(木の実・花の蜜・昆虫類(★1))を見ると、世界中に広がっても良いと思われるが、今のところ日本での拡大しつつあり、北海道で越冬地が全域に広がり、留鳥化していることである(★2)。

 平は日本野鳥の会大阪支部むくどり通信の1992年6月号~1998年11月号に、6年間38回、47種の植物について「植物と鳥の歳時記」と題して、木の実・木の花を利用する鳥について、万博公園での観察を中心に報告した(★1)。液果といわれる色のついた木の実25種にヒヨドリが来ていて、植物の種子分散に協力していることや、ウメ・サザンカ・ツバキ・ソメイヨシノの花の蜜を吸い、コブシ・モクレンの花びらを食べることを確認している。

 木の実・木の花以外では昆虫類、特の良く見るのは夏のセミ、追いかけて鳴いているセミを捕まえるなど、ヒヨドリが万博公園の樹林をフルに活用していることがわかる。

 万博公園探鳥会は1985年2月にスタートしていて今年は40年目に入るが、千里タイムズ紙には第1回から探鳥会を案内してもらっている。その初めての探鳥会、どんな鳥が出るかわからないので、最もポピュラーなヒヨドリを、又野芳徳氏の白黒写真で掲載していただいた(文献★3)。

 さて、お正月休みに赤い鳥・青い鳥を楽しまれたと思うが、1月の万博探鳥会では「ピィーヨ」の声を聞き、シックな色の姿を見たあと波型で飛ぶさまでヒヨドリと確認することから、バードウォッチングをスタートしたいと思っている。

万 博公園には冬鳥のツグミ・シロハラ・アトリ・イカルなどが勢ぞろいしてバードウォッチャーを待っている。これら冬鳥との出会いを楽しみに、ポケットカイロを忍ばせて探鳥会に参加しませんか。

 

①日本野鳥の会大阪支部主催
・名称 万博公園1月定例探鳥会
・日時 1月13日(土) 午前9時30分
・集合 自然文化園中央口
・解散 15:00頃日本庭園内の予定
・持ち物 弁当・水筒、マスク(自由)、・防寒対策を充分に
・担当 平 軍二 他
・内容 冬鳥を楽しみに園内を一巡する
・参加費 会員100円、非会員300円
・参加希望 大阪支部HPより申込のこと
   HPからの申込が難しい方は平あて連絡OK


②吹田野鳥の会主催
・名称 服部緑地探鳥会
・日時 1月20日(土)午前9時
・集合 北大阪急行緑地公園駅西出口50mの広場
・解散 12:00頃服部緑地園内の予定
・持ち物 水筒、マスク(自由)、防寒対策を充分に
・担当 田中宏 他
・内容 カモ10種など40種近い野鳥を観察する予定
・参加費 吹田会員無料、非会員200円
・参加希望  平宛 メール or 電話で申込


上記①②の問い合わせ、申込などは平(ひら)へ
・メール   g.0501.hi@gmail.com
・電話    090-6901-1425

****写真****
  種名:ヒヨドリ
  撮影日:2023年12月9日
  場 所:万博公園
  撮 影:田中宏

文献★1 平軍二 むくどり通信101号~138号 「植物と鳥の歳時記」日本野鳥の会大阪支部
文献★2 平軍二「万博公園探鳥会記録」
1985年~ 2016年
文献★3 千里タイムズ949号 1985年2月

(次頁)

千里タイムズ949号記事
第1回万博探鳥会 千里タイムズ掲載ヒヨドリ