2022年9月10日(土)万博公園定例探鳥会のご案内
開催要領は万博公園定例探鳥会のご案内を参照してください。
千里の鳥・万博の鳥(第118回)「ヤマガラ」(2022年9月)
真夏の日々にクマゼミが謳歌していた万博公園、主役がツクツクホウシに変るころ、暑さで静かにしていた鳥たちも元気を取り戻しヒヨドリの声が響き、ヤマガラも姿を見せるようになった。
今回写真で紹介するヤマガラは体長14㎝、同属のシジュウカラとほぼ同じ大きさの小鳥である。林にすむ鳥としてシジュウカラと同様どこにもいると思っていたが、万博公園では樹林の生長を知る物差し鳥の一種とわかった。
万博探鳥会が満20年になった2004年にそれまでの観察データをまとめた。★1
探鳥会を始めた(1985~1992年)頃、シジュウカラは毎回観察できたが、ヤマガラは少なかった。その後ヤマガラの観察頻度が年々上昇し、最近ではシジュウカラ同様、毎回観察できる留鳥となっている。
またこの間、ヤマガラのみでなくコゲラなど林の鳥が増えていたのに対し、キジ・ホオジロなど草原の鳥の観察頻度が低下し、今ではいなくなったことから、万博公園探鳥会での観察頻度 樹林の生長が、鳥の観察頻度に影響していることがわかった。
ヤマガラはエゴノキの実が好きで、エゴノキの木近くで待っていると、数分ごとに飛んで来て、実をついばんで飛び去って行く。エゴノキは果皮に毒(エゴサポニン)があり、人が実を噛んでみると、唇や舌がひりひりと痛くなるほどで、「エゴノキ」の名前の由来となったえぐみ(=不快な苦味)がある。ヤマガラは足指にエゴノキの実を挟んで嘴でコツコツ音を立てながらつついているが、毒のある表皮を避け、中の果肉を食べていることがわかる。
また秋から冬、ヤマガラはシジュウカラ・エナガ・メジロ・コゲラなどと一緒に「カラの混群」と呼ばれている、群での行動が良く観察できる。群の鳥たちはそれぞれ自分の好むエサを見つけて食べながらも、群から大きく離れることなくまとまって行動している。これは鳥によっていろんな能力や特徴を持っているので、
・自分たちを狙う敵(タカなど)を発見しやすい
・餌を見つけやすい
などの利点があるといわれている。
さてコロナ禍第7波は一時の急拡大が収まったものの、高止まり状態~やや減少傾向かと思われる。しかし予断を許さない状況に変わりはないので、夏の暑さが一段落したこともあり、探鳥会ではマスク着用はお願いし、申込制・定員制で開催する。
① 日本野鳥の会大阪支部主催
・名称 万博公園9月定例探鳥会
・日時 9月10日(土) 午前9時30分
・集合 自然文化園中央口
・解散 15:00頃日本庭園内の予定
・担当 平(ひら)軍二 他
・内容 エゴノキに来ているヤマガラ、繁殖地から戻ってきた「コサメビタキ」などを観察する。
・参加希望 大阪支部HPより申込のこと
② 吹田野鳥の会主催
・名称 高槻萩谷公園タカ渡り
・日時 9月25日(日)午前8時50分
・集合 JR摂津富田駅北口広場・市バス①番乗場
(9:05発萩谷行に乗車、萩谷総合公園下車)
・解散 12:00頃現地解散予定
・担当 平軍二他
・内容 サシバ・ハチクマなど上空を飛ぶタカを観察
・参加希望 平(ひら)宛メールまたは電話で申込
上記①②に関する問い合わせ、HPでの申込が難しい方も
平(ヒラ) 軍二 へ
メール g-hira@nifty.com
携帯電話 090-6901-1425 090-6901-1425
**** 写真 ****
種名: ヤマガラ
撮影日:2022年8月19日
場所: 万博公園
撮影者:有賀憲介
文献★1 万博探鳥会20周年記念誌(2005年平)