2024年6月定例探鳥会のご案内

千里の鳥・万博の鳥(第139回)「ウグイス」(2024年6月)

 先月(5/11)万博公園探鳥会ではウグイスの囀り(さえずり)を何回も聞き、杉の木の枝に止まって長時間囀ってくれたウグイスがいたので、紹介したい。
 ウグイスの体長は雌14~雄16㎝とほぼスズメ大の小鳥。春になると囀りはじめるため「春告鳥」とも言われ、「ホーホケキョ」あるいは「法、法華経」と人の言葉におきかえた聞きなしが有名であり、囀りが誰にもわかる小鳥である。
 ウグイスは北海道で夏鳥であるが、本州以南では漂鳥、平地から山地の林で繁殖・子育てをしており、冬は平地の都市公園や住宅地に移動している。吹田市の万博公園や千里緑地など樹林では、一年中生息している留鳥となっている。
ウグイスは昔から身近にいて歌声が親しまれていたことから、いろいろ話題はあるが、良く知られていることわざに「梅に鶯」がある。
 梅に鶯は同じ季節の似合う図柄として利用され、花札にも描かれているが、実際にウメに来ているウグイスを見ることはほとんどない。ウメの花に来る黄緑色の小鳥はメジロで、「チィーチィー」鳴きながら蜜を吸っている。この時ウグイスの法華経が聞こえたとしても、近くの笹やぶなど茂みの中にいて、虫探しをしている途中に歌ったと思われる。
 ウグイスは地味な緑褐色ので、花札に描かれたウグイスや、ウグイス餅など美しい黄緑色の鳥はメジロである。メジロは花の蜜が好きで、ウメの花が咲くとすぐに蜜を吸いにくるが、ウグイスは昆虫食なので花の蜜を吸う習性はなく、ウメの花に近づくことはない。ただ、ウメの花が咲き始めるころウグイスは、それまでの地鳴き「チャッチャッ」から、「ホーホケキョ」と囀りの練習を始めるので、下手なウグイスの歌声に梅に鶯の季節が来たと感ずることが多い。
 今の季節、初夏に鳴くウグイスの季語は「老鶯」、漢詩に使われた言葉で「夏になって声に張りのなくなった鶯をいう」となっているが、実際には、春よりも鳴声は達者で、夏の緑の生気に負けないほど高らかである。 今月の万博公園探鳥会でもウグイスの囀りを堪能したいと思っている。

日本野鳥の会大阪支部主催万博公園定例探鳥会
万博公園内では留鳥・夏鳥の子育ては終わりに近づき、あちこちで子連れの鳥に会える季節になっている。今日はこれら鳥の姿を離れた所から「静かにそぉーと」観察したいと思っている。
 ・月日 6月8日(土)
 ・集合 9:30自然文化園中央口
 ・解散 15:00頃日本庭園内の予定
 ・持ち物 双眼鏡、弁当、水筒(暑さ対策を充分に)
 ・担当 平 軍二 他
 ・参加費 大阪支部会員100円、非会員300円
  他に万博公園入園料260円が必要
 ・参加希望 大阪支部HPでホームズ様式から申込のこと。HPからの申込が難しい方は平あてにメール or 電話連絡ください。 
②-①吹田野鳥の会主催 万博公園平日探鳥会
 大阪支部の探鳥会で見た小鳥の子供たちが、大きくなっている姿を確認できればと思っている。
 ・月日  6月18日(火) 
 ・集合  9:30自然文化園中央口
 ・解散  12:00頃自然文化園内の予定
 ・持ち物 双眼鏡、水筒(暑さ対策を充分に)
 ・担当  渡辺明信 他
 ・参加費 吹田野鳥の会会員無料、非会員200円
      他に万博公園入園料260円
 ・参加希望  平(ひら)宛メール or 電話で申込
②-②吹田野鳥の会主催 万博公園自然観察会
 万博公園は野鳥だけでなく希少な植物の生息地。「レッドリストすいた2024」に記載した植物のうち、この季節に観察できる10種を中心に、植物と鳥を観察する。
 ・月日  7月4日(木) 
 ・集合  9:30自然文化園中央口
 ・中締め 12:00頃自然文化園内の予定
 時間のある方 14:00頃日本庭園の予定
 ・持ち物 双眼鏡。水筒、弁当(午後まで残る方)
 ・担当  平軍二 他
 ・参加費・参加希望 ②に同じ
上記①、②-①、②-②の問い合わせ、などは
平(ひら)へ
 メール  g.0501.hi@gmail.com
 電話   090-6901-1425

**** 写真 ****
   種 名:ウグイス
   撮影日:2024年5月11日
   場 所:万博公園
   撮 影:橋本昌宗