万博公園の鳥(第3回)「カワウ」(2025年9月)


カワウ 20240914 (橋本昌宗氏) 万博探鳥会での観察頻度
カワウは体長81cm、黒色でカラスより大きい水鳥、1960年頃まで全国に繁殖していたが、その後生息数が全国で大幅に減少し、野生のトキ・コウノトリ同様に絶滅が心配される状況になった。この理由は高度成長期(1965年~1980年頃)に、農薬の影響で河川やため池に餌となる魚が少なくなったなどが主因であったが、その後、農薬の低毒性化対策から急回復した。
近畿地方では琵琶湖竹生島などに、カワウが数万羽とも言われる一大繁殖地ができ、ここを巣立ったカワウが冬になると近畿一円に広がり、大阪府内でも適地を見つけ繁殖するようになったと思われる。万博公園で探鳥会を開始した40年前には全く観察できなかったカワウが、30年ほど前から観察されるようになり今ではほぼ毎月観察されているのは、全国的な拡大の影響である。
ウの仲間が口にした魚を噛まずに丸呑みすることのたとえから、相手の言葉の真偽をよく考えず、そのままを信じ込むことを「鵜呑みにする」と表現されている。この鵜呑みの習性を利用した漁法が長良川などで有名な鵜飼、日本は同属のウミウを利用しているが、中国ではカワウが利用されているとのことである。
また、カワウは羽を広げて日光で乾かしている光景が良く観察される。同じ水辺で過ごしているカモは尾の付け根にある尾脂腺から出る脂を羽に塗りつけることで、羽毛の防水性を保っているが、カワウは潜水し魚をとるとき潜水能力を保つためか防水対策を持たず、潜水後に陸上で羽を広げ乾かすのが日課となっている。
(探鳥会案内)
①日本野鳥の会主催 万博公園探鳥会案内
・日時 9月13日(土) 午前9時30分 自然文化園中央口
・解散 15:00頃日本庭園内の予定
・担当 平(ひら) 軍二 他
・持ち物 弁当、水筒、筆記具、観察用具
・参加費 日本野鳥の会会員100円、非会員300円、他に万博公園への入園料 260円
・参加希望 大阪支部HPのホームズ様式により申込。HPからの申込が難しい方は平あて連絡
②吹田野鳥の会主催 高槻萩谷公園タカ渡り観察会案内
・日時 9月21日(日) 午前8時50分 JR摂津富田駅北口広場・高槻市バス①番乗場
(9時00分発萩谷行バスに乗車、萩谷総合公園下車。12:00頃公園内で解散の予定)
・担当 松田祐希江他 他
・持ち物 水筒、筆記具、観察用具、弁当は自由
・参加費 吹田野鳥の会会員 0円、非会員200円
上記①②に関する問い合わせは平(ひら)軍二へ
メール g.0501.hi@gmail.com 電話 090-6901-1425