千里の鳥・万博の鳥(第132回)「ノビタキ」(2023年11月)
ノビタキは体長13㎝とスズメよりやや小さい小鳥。夏鳥として北海道(全域)、本州中部~北部の高地にある草原・農地などで繁殖・子育てをしており、10月頃越冬地への南下時に万博公園を通過していく。
万博公園でノビタキの観察できる所は、「もみじ川」~「砂の広場」・「みずすましの池」周辺の草はらで、10月は何と5羽も確認し、万博公園探鳥会での初記録となった。ノビタキはすでに南国(東南アジアへ向かって)に移動していて公園内にはいないが、確認数が多かったこともあり、記録として紹介しておきたい。
万博公園はノビタキの好む草はらが狭いこともあって、探鳥会を開始して39年間での観察回数は20回程度、すなわち2年に一度程度にとどまっており、しかも1羽か2羽なので、先月の探鳥会での個体数は非常に稀な記録となった(★1)。
大阪府内のノビタキの秋の渡りは左図の通り、ほぼ全メッシュで確認されており、府内一円に、ノビタキが休める草地(農地を含む)のあるとわかる(★2)。
ノビタキは草はらで、背の高い草の上から地上に飛びおりてエサを探す行動がよく見られるが、昆虫類やその幼虫が主食になっている(★3)。
さて11月は、秋の渡り(夏鳥の渡去)が終わり、冬鳥が到着する季節。ジョウビタキ・ツグミ・アトリ・アオジなどとの出会いを楽しみに探鳥会を開催したいと思っている。
①日本野鳥の会大阪支部主催
- 名称 万博公園11月定例探鳥会
- 日時 11月11日(土) 午前9時30分
- 集合 自然文化園中央口
- 解散 15:00頃日本庭園内の予定
- 持ち物 弁当・水筒、マスク(自由)
- 担当 平 軍二 他
- 内容 渡来したばかりの冬鳥との出会いを楽しみに園内を一巡する
- 参加費 会員100円、非会員300円
- 参加希望 大阪支部HPより申込のこと
HPからの申込が難しい方は平あて連絡OK
②吹田野鳥の会主催
- 名称 千里ニュータウン探鳥会
- 日時 11月23日(木・祝)午前9時
- 集合 阪急南千里駅
- 解散 12:00頃桃山台駅周辺の予定
- 持ち物 水筒、マスク(自由)
- 担当 平 軍二 他
- 内容 ぼだい池のカワセミ、春日大池のヨシガモ
- 参加費 吹田会員無料、非会員200円
- 参加希望 平(ひら)宛 メール or 電話で申込
上記①②の問い合わせ、申込などは平 へ
メール g.0501.hi@gmail.com
電話 090-6901-1425
**** 写真 ****
種名:ノビタキ雌
撮影日:2023年10月14日
場 所:万博公園
撮 影:橋本昌宗
文献★1 平軍二「万博公園探鳥会記録」
1985年~ 2016年
文献★2 大阪府鳥類目録2016(日本野鳥の会大阪支部)
文献★3 清棲幸保・野鳥の事典(東京堂出版)1988年