服部緑地定例探鳥会 9月13日(土) 天候:曇り 参加者:28名
出現種27種
台風に秋雨前線、線状降水帯と、不穏な天気が続いていますが、おかげでこの日は、強い日差しを避けられそう。2か月の夏休みを経て、久しぶりの探鳥会となります。
6月にはスズメの声でにぎやかだった緑道には、コオロギの声が静かに響くばかり。ふと、植え込みの端から静かに飛び出した影は、ヤマガラでした。他にもいるかな?と、しばらく見ていると、飛んで行った方向から戻ってきたヤマガラ。何かをくわえ取って、また同じマツの梢に飛んでいきました。これは、ヤマガラの得意とする「貯食」。また戻ってきたその低木には、なるほど。ヤマガラ大好き、エゴノキの実が鈴なりでした。まあしかし、しばらく見ている間に何個運んだことか。マツの梢がエゴの実だらけになっているんじゃないのか?天候不順の折、ヤマガラも来る餌不足に備えたい本能が働いたのでしょうか。



高川ではセキレイの姿はありませんでしたが、カラスが1羽、川床を歩いて、護岸にもっさりついたコケをついばんでいます。中に何か虫でもいるのでしょう。その頭が、まるで海の男かという風情に灼けて、茶髪になっています。口の中はピンク色で、今年生まれの幼鳥。換羽前の劣化がすすんだ幼羽は、ここまで退色するのですね。で、このカラス、その場ではハシボソガラスと言ってしまったのですが、写真を見るほどに、上嘴の丸みが気になってきました。ちょっと保留にさせてください。



新宮池に向かう途中、音楽堂の植え込みで、またしてもヤマガラに遭遇。今度はヤマボウシの実(ハナミズキと言ったけど違いました)を、向かいの常緑の木立にお持ち帰りしています。どちらかというと、こういう柔い実は好みではないはずなのに?と見ていると、その向こうではメジロもヤマボウシの実をつついています。こちらは正統派果実食。
新宮池はまだカモの姿はなく、バンの姿もなく、ゴイサギの姿もない?岸辺の物体はことごとくアカミミガメです。ぎりぎり声がしたかと思ったら現れたカイツブリ。まだ首に白い模様が残った、大きめのひな鳥と、親鳥がいました。振り向くと、背後のカキの木にには青いカキの実がたわわについていますが、これをガシガシとつつくハシブトガラス。赤くなってからも渋いのに、こんな青い実を食べておいしいのでしょうか?と、以前にも気になった覚えがあります。



それにしても食餌シーンが続きます。これが世に言う「食欲の秋」なのか。音楽堂の脇には、カラカサタケでしょうか、大きなキノコが群生しています。食欲をそそられる向きもあるかもしれませんが、こいつはお腹を壊すので要注意ですよ~。最近風当たりの強いイチョウですが、雌株が銀杏をたくさん実らせていました。



うずわ池に着くと、手前から飛び出したのはゴイサギ。今日はこっちにいたのですね。しかし、降りた先は対岸のカシの木陰。常緑の葉陰に念入りに潜り込んで、まったく姿が見えなくなりました。対岸に目を凝らした後、ふと気づいた違和感は、すぐそばのシナサワグルミの並木から突き出た、これまた巨大なキノコ。しっとりとした質感は、なんかおいしい奴かな、と期待してしまうのも食欲の秋か。いやいや、素人が知らないキノコに手を出すことは、厳に慎みましょう。



さあ、秋の渡り時期には行かないわけにいかない子鹿橋。ただ、何かの作業道で林縁が一部削られてからというもの、実績はありません!その確認だけして(ただし、少し手前でキビタキは出ていたようです)、尾根の藪道に入ります。出口近くまで来て、ようやくカラ類の群れが近づいて来たかな、と思ったら、コサメビタキが登場。ここでは林内でよく見られない方が多かったのですが、その後林縁部や、トイレ休憩の場所でじっくりと出現してくれて、秋の渡り観察の立役者を務めてくれました。
原っぱを抜けてたどり着いた菰ヶ池では、久しぶりにカワセミ撮影のみなさんとご挨拶。カワセミは我々が通り過ぎた後で現れたようですが、ここでようやく、この秋一番のカモ、カルガモが見られました。って、留鳥ですが。林床にも点々と、今度はパンのような形の大型キノコ、ノウタケが生えていました。
高い湿度もあって、ちょっと重たげな空気の中、一発逆転の期待を込めた中池でしたが、ここしばらくの雨続きのせいか、水位たっぷり、水際のおいしい辺りがまったく見えません。とりあえずダイサギが1羽、カルガモは2羽。カワセミがいるかも、と若竹池方面まで足を延ばすも、ムクドリの小群がみられただけでした。



水鳥への期待は最後の山ヶ池に託されましたが、こちらも残念。バンの一声ぐらいあってもよさそうなのに、とハスの茂みに目を凝らすと、どうもハスの生育が良くないのか、かなり奥まで見通せます。それでも動く影はヌートリアばかりで、結局バンは欠席。山ヶ池の傍のマツ林で、以前サンコウチョウが見られましたねー、などと過去の栄光を語りつつ、岸辺の枝で大型鳥類の風格を醸し出している、おねむのアオサギを観察。
鐘の鳴る丘に入ると、いつぞやコマドリが見られた辺りに陣取るカメラの方々。常連のIさんにちょっと聞きに行ってもらったところ、ヤブサメが出ていたとのこと。時間が押していたし、大人数で押しかけるのもはばかられたため、解散後にここに来たら見られるかも?の「希望」にとどめて、小鳥の森へ向かいます。丘を下った芝生では、おや、懐かしのハクセキレイが2羽、採餌中。顔に黄色が残った若い個体です。小鳥の森の木陰が目の前というところで、林縁を動く影にハタと気づくと、おお、センダイムシクイ!



たどり着いた小鳥の森は、さすがに頼りがいがあります。水場に来たキビタキも織り交ぜつつ、鳥合わせは27種類。参加人数にわずかに及びませんでしたが、水鳥に恵まれない9月にしては、上出来ではないかな。しかも解散のあと、(探鳥会結果には入れませんが)サンコウチョウやコルリも水場にやって来るというおまけつきでした。