2026年4月探鳥会報告

服部緑地定例探鳥会 4月11日(土) 天候:晴れ 参加者:31名

出現種39種

鳥合わせ

 春も爛漫、サクラの花は前日までの雨でおおかた散り落され、葉桜となったところです。雨さえなければ、お花見しながら探鳥会という夢心地が味わえたはずなのに。まあそんなに都合のいいこともないかと、ノンアル気分で集合場所へ向かうと、上空から「ヒリリリッ」と降ってきたのはサンショウクイの声。藪から「ヒィ」とセンダイムシクイの地鳴きも。おお、夏鳥が来ているではないですか。これは、期待してよいのかな?

 駅からの緑道でも、上空を舞うツバメ。シジュウカラとメジロのさえずりの競演。高川ではセキレイ類に、みんなしてすっぽかされましたが、春はまだこの先で待っている、そんな希望が歩みを進めます。アオサギのコロニーでは、まだ鞘羽のようですが、そこそこの大きさになった雛の姿がありました。

 新宮池の岸辺では、先月までたくさんいたゴイサギが見当たらない。目を皿のようにして探すと、ようやく幼鳥が2羽まで見つかりましたが、ぐっと少なくなりました。水面に残ったカモはハシビロガモのみ。これも、上空をしばしば飛び回って、落ち着かない様子です。水面を観察しながら、なかなか後半チームが来ないなぁ?と気になっていると、どうやらコサメビタキがいたとのこと。ゴイサギのことを伝言して、折り返して探しますが、枝先に見つかったのは囀るカワラヒワだけ。場所を聞いておけばよかった、ゼロから探すのは超難関。と思ったら、メジロのさえずりの隙間から聞こえて来た、軋るような複雑な囀り。頭上の梢にいました、コサメビタキ。ちょっと角度は悪かったのですが、姿も拝めました。

 うずわ池は、とうとうカモの姿もなくなり、ずんずん通り過ぎて向かうは、園内の最高峰、いなり山(標高58m)、の手前の子鹿橋。夏鳥と来ればここ、と期待して坂道を登りましたが、桜並木は鳥影なし。尾根筋を下ってみても、謎の「くノ一」コスプレ?さんがいた程度で、残念・・・と決め込む直前、梢を動く影あり。今年はイカルより目につく、シメでした。冬鳥ではあるけれど、見つけてうれしいその姿。しかしまた、なかなか来ない後半グループでは、まさにその、今年はシメよりレアなイカルが見られていたそうです。なんてこった。

 円形花壇北の桜広場では多くのカメラマンさんが待機中。お聞きすると、オオルリやキビタキを探しているとのこと。おお、もう来ているのですね。しかし今のところ、こちらはコサメビタキどまり。開始前に聞いたセンダイムシクイの地鳴きポイントをのぞき込みましたが、いざ探すと出てこないものです。以前、トイレ休憩に使っていたレストハウスが、しばらくの建て替え工事を終えて、リニューアルオープンしていました。

 少し進んで梅林を過ぎたあたりでウグイスのさえずり。たどたどしく、まだ本調子ではない様子。広場のアオジもこの日は声はなく、ハシボソガラスはまだ巣の上に座ったままで、尾羽だけが見えています。やはり鳥影は少ない。こうなってくると、頼みの綱は中池なのですが、前日までの雨で水位はかなり上昇しており、この冬を飾ってくれたタシギ、イカルチドリはもはや見られませんでした。若竹池へ回り込んでも、先月のようにキンクロハジロは出てきてくれません。カモの種類が減ってくるのは冬の終わりのならいではありますが、それなりに寂しいものです。慰めるかのようにカワセミがすぐそばに出現。

 白鳥橋からみられるカモも、ヒドリガモだけになっていました。池の最上部で、辛うじてカルガモを発見しますが、流れ着いたハスの実に溶け込んで、あれ、いたんだ、というほど静かでした。ここで上空をサンショウクイが鳴きながら通過したのですが、いささか遠く、紹介のチャンスは得られずでした。 鐘の鳴る丘に取り付いたところで、少し遠くですが「チヨチヨビーッ」とセンダイムシクイの声が、ようやく聞こえました。ここまで割と淡白に来ましたが、最後にひと盛り、期待していいかな?

 鐘が鳴る丘は事もなく歩き抜けてしまいましたが、小鳥の森が見え始めた林縁部で、樹上からまたシメの声。おお、これはじっくり見れそう、と、スコープに入れると、なぜか入ったのはアトリでした。いやしかし、鳴き声はシメ・・・と見ていると、ちゃんとシメもいて、同じような枝に2羽がツーショットです。特に餌を食べているでもなく、不可解なとりあわせ。その木の根際には、今年は少なかったシロハラが出現。こちらも、採餌するでもなく、低い枝にじっと止まったままです。時ならぬ暖かさに、心ここに在らずな境地なのでしょうか?といったあたりをじっくり見ていると、上空を飛び去るハトが1羽。キジバト?との声に確認してみると、なんとアオバト!すでに後ろ姿で、すぐに視界の外に消えてしまいましたが、まだいたのですね。今年のアオバトは、本当に愛想なしです。

 さあ、クライマックスは小鳥の森。しばらくの間カメラマンさん方のお邪魔をして、水場の上からキビタキの地鳴きを確認。センダイムシクイのさえずりはここでも。待てばもう少し種類も増えそうですが、いったん鳥合わせで締めとします。が、鳥合わせを始めたところで。樹上から聞こえてきたのは「チュィィーン」という尻上がりの鳴き声。キマユムシクイです!1月に天竺川沿いで確認された珍鳥が、4月の声を聞くまで残っていてくれたようです。鳴き声は聞くほどにヒートアップし、気になって鳥合わせドコロデハアリマセン!!どうにか最後まで鳥合わせを済ませた後、しばし姿を探索。どうも2か所から声が聞こえるような気もしますが、出どころがつかみにくい声だけに、その判断は慎重とします。鳴き声はさらにさえずりに発展。締めは夏鳥ではなく稀な冬鳥になりましたが、この上なく素敵なフィナーレをいただきました。