2026年5月探鳥会報告

服部緑地定例探鳥会 5月9日(土) 天候:晴れ 参加者:32名

出現種25種

鳥合わせ

 今年のGWは、渡りの夏鳥がとてもにぎやかな印象でした。アカハラを特に多く見かけたほか、センダイムシクイやコルリのさえずりをそこここで耳にし、早くもサンコウチョウの渡来が話題となるなど、街の公園は大賑わいであったようです。さて、そんなGWを過ぎた最初の土曜日。気持ち、一段落した感がなくもないですが、はたして渡りの鳥たちとは出会えるでしょうか。

 駅からの緑道は、スズメをはじめメジロ、シジュウカラ、ヒヨドリと、馴染みの顔ぶれ。しかし高川は、先月から、どうしちゃったのでしょうね、セキレイ類が全くいません。 それとは対照的に、今回はムクドリをよく見かけます。新宮池の角の付近で、ドバトと並んで採餌する2羽がいたので、ものさし鳥の説明に便利でした。

 センダンの花が満開の新宮池では、親鳥と同じぐらいの大きさに育ったアオサギのヒナが、まだ巣に座っています。しかし目につく水辺の鳥はそれぐらい。木陰からカイツブリの鳴き声がたまに聞こえる程度で、水面は静かなものでした。続くうずわ池も深閑としていて、アオサギが1羽いたとはいえ、ほぼスルー。尾根筋の渡り鳥に期待して、坂道を登ります。

 とそこで、「ゼニトリ、ゼニトリ」と聞きなしされる、メボソムシクイのさえずりが聞こえてきました。鳴き交わして2羽がいるようです。よかった、本日初の旅鳥登場です。これなら久しぶりに子鹿橋にも何かいるんじゃ?という淡い期待のもと坂道を登り切りますが、並木にもコナラの梢にも鳥の気配なく、あえなく敗退。さらに尾根筋の林内では犬の放し飼いをしている人もいて、鳥を待つこともままならず林の外へ。

 結局一周まわって、さきほどメボソムシクイが鳴いていたところへ戻ってくると、今度は目の前のすぐ低い枝で、またさえずり始めました。亜高山帯で繁殖するメボソムシクイのさえずりは、標高58mの「いなり山」に冴えた空気感を運んでくれます。そして、合間に響く「ビッ」という地鳴きは、秋によく聞くオオムシクイの地鳴きとは違う、ずっと低い音であるのを、しっかり確認できました。

 新装開店したレストハウスまで歩いて、試しにここでトイレ休憩を久しぶりにとりました。が、なにやら時間がかかる様子。聞くと、なんと靴を脱いで上がる式になっていた、とのこと。これはハイカットの靴など履いている時には都合悪いですね、次からは他で考えます。

 まだ行楽の客足はそれほどでもないので、タープもまばらな原っぱを突っ切って菰ヶ池へ向かいます。と、遠くの岸にたたずむ、カモを1羽発見。どうせカルガモかな、と思って見てみると、なんとホシハジロの雌でした。新宮池、うずわ池の深閑っぷりから、冬鳥はほとんど渡去し切ったものと思っていたので、虚を突かれた感じです。

 すぐ近くで、カラ類の声がうるさいなー、巣立ち雛でもいるのかな?と思っていたら、なんと、フィーダーかと思っていた竹筒の中からにぎやかな声が聞こえます。これ、巣箱だったんですね!そんなところでヒトの大群が長居するわけにはいかないので、あわてて中池へ移動としました。

 中池はもはや、並々と水をたたえた普通の池に戻っていました。お、しかし、ここにも居残りのカモの姿。緑色の頭は、なんとヨシガモです。これなら、若竹池側にもなにか残っているのでは?と、またも期待を込めて向かいますが、やっぱり・・・何事もありませんでした。ただ、ちょうど花が終わったあとのヤナギが、綿毛のついた種子を雪のように散らせており、岸辺の地面はまるで雪が積もったように真っ白になっていました。
 そこで路上に降りて来た鳥は、なんとハクセキレイ。高川ではしばらくいないと思っていたら、意外なところで出くわすものです。昨今流行りのコンビニセキレイよろしく、すぐ近くの路面で何やらついばむ姿を、じっくりと見ることができました。

 白鳥橋まで戻れば、何かしらカモの追加もあるだろう、という期待も、実りなし。橋から遠くにオオバンが辛うじて残っていた程度でした。バンの方は相変わらず2羽で仲良く行動するものが目を引き、時に「鶴の一声」ならぬ「バンの一声」を、枯れハスの隙間から響かせます。先般から時折遭遇するエナガの群れを気にしていたのですが、山ヶ池を越えたあたりで、ようやく幼鳥の姿が確認できました。

 鐘が鳴る丘へ上る頃には、テントやタープを張る行楽客が満員に近づき、落ち着いて鳥を探す感じではなくなっていました。小鳥の森に到着して、ほっと一息。巣立ったばかりの雛に餌を与えるヤマガラのほほえましい瞬間を見て、締めとしました。渡りとしてはメボソムシクイをしっかり見聞きできた収穫はありましたが、それ以上は振るわず、25種類。種数は来月はもっと減りますが、かわりに鳥の親子連れをたくさん見られるはずです。いや、あんまり期待しすぎない方がいいのかな。