2026年2月探鳥会報告

服部緑地定例探鳥会 2月14日(土) 天候:晴れ 参加者:31名

出現種44種

鳥合わせ

 立春を過ぎ、暦の上では春、で、よいわけですが、本当に春のような気温(4月並み?)。防寒着を1枚減らしても、自転車をこぐと、じっさい暑い・・・!先週は確か、路面凍結してなかったっけ?この天候の激変を、鳥たちはどう受け止めるのでしょう。

 歩き始めてすぐ、緑道のツツジの植え込みから、「チャッ、チャッ」と、ウグイスを太くしたような声。何だ、何だと足を止めましたが、ほんの小さな植え込みを転々としつつも、なかなか姿が見えません。妙な鳥を期待したのですが、結局出てきたのは普通にウグイスでした。暖かいせいで、ウグイスの地鳴きまで変わったのか?いえ、たぶんビルの谷間で反響したんだと思います。

  さて、あらためて進もうと前に目をやると、すでにだいぶ先まで進んでいる一団。いきなりウグイスで止まったので、後方の人が事情が分からず先に進んでしまったのかな?と一瞬あせりましたが、見慣れないスコープは、どうやら別の探鳥会チームのようです。高川で合流してお話したところ、山歩き団体の探鳥会とのこと。高川にジョウビタキがいたことを教えて下さいました。セキレイ類は今回も3種そろい踏み。距離もそこそこ近くて、キセキレイとハクセキレイの図体の違いが、双眼鏡でもわかります。

 信号を渡ると、ワンセットで恒例になっている、アオバトチェック→ダメ~も済ませ、満開のサザンカを持て余し気味な数羽のメジロを探していると、遅れて合流です~、とTさん、しかし今日の申し込みには入ってなかったような?と思って見渡すと、広場の向こう側で、さっきとはまた別の探鳥会が集合態勢に。Tさん、そちらに申し込んでおられたようです。今日の服部緑地は探鳥会渋滞になりそう。

 新宮池には、今回はキャンセルしたけど、予定がなくなったので、単体で来られたMさんが居られ、トモエガモは池の南寄りに移動していることを教えてもらいました。それから、今冬の服部緑地の2大タイトル、ニシオジロビタキとキマユムシクイは、特定の場所には現れないけれど、公園内のどこかにはいるらしい、ということも。この先の楽しみが増えましたが、まずは新宮池北側のお休みゴイサギを、と思ったら、すぐ手前の低い藪の上に、アオサギが5羽ほど止まっています。そういえばさっきから、上の方から妙な声が聞こえるな、と見ると、そう、マツの上にも複数羽のアオサギ。どうやら今年も、ここで繁殖を始めるようです。葉陰で見えませんが、何かの小競り合いがあったようで、飛び立った1羽の後を追うようにまた1羽、入れ替わるように目の前の藪から飛び立った1羽がマツの上へ、と、見ている人間などそっちのけでマウントを取り合う熱い展開(たぶん)。アオサギだけに、青春だねぇ、と適当に見切って、先へ進むと、いました、すぐ下に、トモエガモ。ちょっと距離が近すぎるので、大人数が一斉に視線をやるのは心配になって、パンダ方式に、見た人から順に流れて離れてもらうようにしました。どのぐらい有効かはわかりませんが、とりあえず、いったん離れた枝に戻って、また寝るぐらいには馴化できたはず。ここに至るまでに、だいぶ慣らしは済んでいたのでしょうね。

 山手の方では、なにやら同じ節を繰り返すシジュウカラ。動いた、と思ったら、下からモズが現れました。シジュウカラは距離を置きつつ、その場にとどまって鳴き続けます。この声はもしかして「モズがいるぞ警報」なのでしょうか。 しかしこの先、うずわ池までの道中は、鳥、何もいない?状態でした。この冬は結構この、手持ちぶさた感があります。開けた地面にシロハラやら、低い枝にヤマガラやら、何かしら見るものがあったかと思ったのですが。イブキの枝先で、何かをついばんでいる?ふうのヒヨドリに迎えられつつ、うずわ池。しかし、遠くの木陰で寝ているマガモと、対岸近くを泳ぐカイツブリぐらいしか、めぼしい鳥がおりません。

 ショートカットで斜面をのぼって、桜広場から円形花壇に至り、先月のリベンジを果たすべく、満を持してトイレ休憩。しかし、この日は取り立てて発見もなく、結局、休憩時間を持て余し気味になって、先へ進みます。梅林の梅は、いよいよ見ごろ、といった風情。しかし、去年はシジュウカラやスズメが餌をついばんでいたカシ林の林床にも、鳥の姿がきれいさっぱり、ありません。原っぱで見返しのアキニレを見ると、実はすでにほとんどなく、これは、食べ尽くしてしまったのでしょうか?メインの来客だったアトリもカワラヒワも、今日はその姿を見ません。菰ヶ池の手前の草地では、この日もアオジの声が響きますが、姿は見えず。陽気のせいか、釣り人(禁止のはずなのに)の数ばかりにぎやか。

 さてしかし、中池は待っています。すでにカメラの人たち数名が狙っている鳥は、きっとタシギ・・・ビンゴ!。今年の中池はほんと、お約束にアツいです。コガモと一緒に採餌する、何やら不思議なツーショットをじっくり堪能できます。イカルチドリも現れたとか。先に見ておられたカメラマンさんにも申し訳ないし、探鳥会密度が高い今日のこと、やや急ぎ目で北のポイントを後にして、若竹池へ向かいました。途中、藪の向こうからシメの声。今年はイカルより先に見つかります。が、なまじフットワークが軽いし、声も地味なので、なかなか皆さんで共有できないうちに、飛んで行ってしまいました。

 それでは若竹池。いました、ミコアイサ。距離は遠めですが、潜水ガモのいる率が高いので、冬場は特に外せないスポットです。奥の入江にはキンクロハジロ。いずれも今年、新宮池では見られないのは、餌量の良し悪しが変わったのでしょうか? 山ヶ池の白鳥橋では、桟橋からの餌付けに集まっているらしいヒドリガモもさることながら、オオバンにまとわりついているヨシガモ、オカヨシガモも、ちょっと、どうよ、て気分になります。利用できるものは貪欲に利用する、という点では、したたかな野生と言えなくはないですね。かたや、少し遠くの倒木の上では、珍しくホシハジロが上陸して念入りに羽繕い。足が後ろの方についている潜水採餌ガモならではの、上体が起き気味(ペンギンに近い)立ち姿を披露してくれています。

 そういえば、今日はまだムクドリの姿を見ていないなあ、と言っていた矢先、樹上にムクドリを1羽、いや2羽発見。いつもの大きな群れではなく、2羽セットでとても静かに行動しています。これは、もしかすると繁殖を控えたペアなのかもしれません。シジュウカラも樹洞を出入りして、巣穴を物色中のよう。繁殖の動きを始めたのは、アオサギばかりではないようです。山ヶ池の最奥は、なにげにキジバトが多いなあ、と思っていると、柵から少し遠い、草の刈られたところに、キジバトが6羽、7羽とぎっしり、ざこ寝状態でくつろいでいるのを発見。おのおの、翼を広げて日光浴などしていて、とても気持ちよさそうです。思わず「混ざりたい!」という衝動を抱くほどの極楽感。これぞ陽春、な図でした。

 鐘が鳴る丘を抜けようとする辺りで、ドバトの羽毛が散乱していました。獲物の羽毛をこまめに抜いてから食べる所作は、タカの仲間の特徴です。ドバトを狙えるのは、おそらくオオタカ。この場所で調理している姿に思いを馳せます。

 さて、最後にうっすらと期待していたビッグタイトル、ニシオジロビタキとキマユムシクイには出合えぬまま、小鳥の森に到着。満開のサザンカに思わずメジロの姿を探すも、1羽、2羽。花の多いわりにやっぱり少ないなあ、と思っていると、下方から大きめの鳥がモソっと飛びあがってきました。葉陰から見えたその黄色、アオバト!なんと、最後の最後でようやく出てきてくれました。さらに上のコナラの枝先には、イカル、1羽。今年は本当に存在感が薄いこれらの鳥に、立て続けに出会える、さすがの小鳥の森です。

 鳥合わせをはじめてからも、しばらくしてザワザワ。なんと、鳥合わせをしている広場の落ち葉の間から、オオコノハズクの翼の先が出てきた!とのこと。まとめてちぎれ落ちていた様子からすると、タカではなく獣やカラスなどに襲われたものでしょうか。探鳥会の記録にはなりませんが、貴重な生息情報です。そんなこんなで、何かとザワついた今回の探鳥会、44種の記録となりました。他チームの探鳥会は、どうだったろう?