2023年12月探鳥会報告

服部緑地定例探鳥会 12月9日(土) 天候:快晴 参加者:29名

出現種47種

鳥合わせ

 いよいよ冬本番の12月、しかし気温は先月より心もち暖かいような?
 参加者は過去最高の29名、事前によい鳥の情報もいただき、気持ち目一杯な感じで開始となりました。しかし緑道は意外に何事もなく、高川もセキレイ類はおらず、期待の置きどころがないまま園内へ。山野の小鳥は終始、思いのほか少なく感じました。
 今回いただいた前情報の①、朝方にバーベキュー広場付近にアオバトがいた、ということで、ちょっとコースを変えてチェック。回転花壇越しに見通した遠くの枯れ木に、2羽のアオバトをまだ見ることができました。カラスに追い払われたりで出入りがありましたが、雄1羽、雌2羽までは確認できました。しかし花壇周りは駅伝大会で競技中とのこと、結局折り返していつものコースをたどることに。

 濁りが引かないうずわ池には、辛うじてマガモ、ホシハジロ等が少数いましたが冴えません。さらにとって返して新宮池。こちらはヨシガモこそ見られなかったものの、ハシビロガモ、キンクロハジロなどの多勢に加え、ミコアイサが今季初登場。それより怪しげな動き方をしていたのはサギ類で、池の一角にコサギ、アオサギなどが集まっていたり、そこにゴイサギ幼鳥(ホシゴイ)が成鳥に追われて走り込んで来たり、ダイサギは鳴いて樹頂に飛び乗ったり。見入っていると、ここだけで1日居られそうです。これでは前情報その⓶にたどり着く前にタイムアップしそうなので、心を鬼にしてバックオーライ。

心を鬼にしてバックオーライ。

 トイレ休憩の前後にハイタカが出現しましたが、風切に大きな欠損がある個体とない個体、それぞれ別の個体でした。これは小鳥もおちおち遊んでおられないかもしれません。それで少ないのかも?カメラマン御用達の菰ヶ池では、アイドルのカワセミ君、おあつらえの止まり木舞台ではなく、袖の木陰で一服してる風情でした。
 さていよいよ、今年度の後半、なにかと見どころを提供してくれる中池に来ましたが、むむむ。日差しが強くてちょっと見づらい。ということで、対岸へ回り込むと、いました!前情報その②、トモエガモです。たくさんいるコガモより一回り大きめで、鮮やかな蓑羽、そして顔の巴の緑色はコガモ雄よりいっそう明るい輝きです。皆で入れ代わり立ち代わりスコープ観察で、起きた、動いた、雌はどれ?などと、またしても根が生えてしまいましたが、カラスに追われて出現したオオタカの雄幼鳥(ハシブトガラスより一回り小さい)の飛翔も確認できたのは、腰を据えた副産物でもあります。

 満腹感に足取りも重く向かった山ヶ池では、ここまでお預けになっていたヨシガモが満を持して登場。桟橋の方からやってきたのは、「パンをくわえたバン」と、これをずいずいと追いかけるカルガモ。水かきのないバンですが、ハスの枯れ茎の間を縫って進むと大きなカルガモも詰め切れない、でもあきらめきれない感じで、延々と追走した挙句に最後はバンが逃げ切るという、ちょっと愉快な場面にも出会いました。池沿いの低木では、ここまで鳴き声ばかりだったジョウビタキの姿をようやく見ることができました。しかも、すぐ目の前。シジュウカラもやってきて、しばし双眼鏡要らずで楽しめました。

 最後に小鳥の森で、鳥合わせを始める前に、しばらく時間をとって観察。樹冠では新たにシロハラっぽい声が聞かれ、もうありませんね?というところで鳥合わせを始めたのに、最中にルリビタキが出現。結局47種類と、またしても今季最高の種数となりました。シロハラはこの後姿も確認してもらえましたが、その上さらにシメもいた(探鳥会的にはノーカン)とのこと。半日じゃあもったいないほどの探鳥日和でした。