復刻版「野鳥便覧」刊行
80余年の時を経てよみがえった名著
榎本佳樹著 2024年2月19日 限定1000部
編集・発行 日本野鳥の会大阪支部
2月19日は大阪支部発足記念日
■唯一無二のフィールド図鑑 「野鳥便覧」を復刻
榎本佳樹の鳥類研究の集大成、最も入手困難な幻の図鑑
「野鳥便覧」上下巻を1冊にまとめ、旧仮名遣いや常用外漢字を読みやすく改めて編集。戦前の鳥の生息状況や分布などを知ることのできる貴重な図鑑です。
巻末には和名総索引を兼ね、当時の鳥類目録(改訂第2版)と2024年改訂予定の第8版(公開資料)との対比表を掲載。
●野鳥便覧の先進性
・鳥の形の類別や大きさの標準となる鳥を決めて、鳥の形や大きさから鳥を識別するという手法を採用
・カラー図版による鳥の色彩や模様の再現
小さな図版でありながら、相当丁寧かつ精密に描かれている。野外での生きた様子、生息環境を背景に入れた図版には榎本の鳥への愛が見てとれる
・上巻総説に野外での鳥の識別や観察時の注意事項が至れり尽くせりに記載されている。鳥への接近方法など今日でも変わらず役に立つ情報がたくさん書かれている。
・繁殖の研究は、かえって鳥類の減少や絶滅を招く恐れがあるとし、巣を探したり、巣に近づかいたりしないことを強調している(日本野鳥の会の観察マナーのさきがけと言える)。
●巻末の「日本産主要鳥類測定表」の存在
自身が採集した鳥を細かく計測し、鳥の全長、翼長、尾羽長、嘴峰長、ふ蹠長、翼開長、体重をそれぞれ測定値の大・小・平均という形で一覧表に掲載。この数値をこれまで多くの図鑑が引用してきた。
●現代の図鑑にはない特徴
・昭和10年代は、今日と異なり多くの鳥が狩猟対象となっていて、猟鳥か禁鳥(狩猟できない保護鳥)かを掲載。さらに榎本自身が実際に食し、肉の味の評価や狩猟鳥としての価値、狩猟による種の減少の可能性にまで言及。
・下巻の掲載種で繁殖状況の知られているものについては巣や卵の形状、卵の色や模様などについて言葉で細かく解説。榎本は鳥の卵や標本は収集せず、その収集そのものが繁殖に与える影響が大きいとして、否定的な立場をとっていた。卵を、図版を用いずに言葉で解説するのは相当難しいことであるが、あえてそうしたのではないかと思われる。
・鳥を見る人の心に及ぼす精神的な影響を種毎に明記。鳥が人間にとってはなくてはならない存在であること、鳥を保護することの重要性を繰り返し訴えている。
●資料編
・榎本の略年譜や榎本の探鳥スタイル、榎本の生きた時代の鳥の生息状況などを紹介。又、榎本とともに大阪支部の黎明期を支えた人々も紹介した。支部の歴史を知るためにもぜひお読みいただきたい。
頒布価格
対象 | 頒布価格 | 事前予約頒布価格 | 送料(梱包費込) |
日本野鳥の会会員 大阪支部むくどり会員も含む |
2,500円/部 |
2,000円/部 事前申込期限:終了しました |
200円/部 |
非会員 | 3,000円/部 | なし | 200円/部 |
2024年2月23日から3月24日まで、きしわだ自然資料館で榎本佳樹生誕150年記念の企画展を開催します。
会場でも特別価格2,000円で頒布しておりますので、是非ご利用ください。(終了しました)
※ 申込からお届けまで時間がかかる場合があります。ご了承ください。
頒布申込方法
下記の申込専用フォームを使用してください。