榎本佳樹
の野鳥愛
榎本佳樹生誕150 年記念 きしわだ自然資料館企画展
~明治・大正・昭和、野鳥の生態研究と愛護運動にかけた生涯~
榎本佳樹さんは、今から150 年前の1873(明治6)年に徳島市に生まれました。幼い頃から吉野川河口などで鳥に親しみ、中学卒業後は軍に入隊し、1897(明治30)年以降軍人として台湾や北朝鮮、満州などに赴任し、軍務のかたわら鳥類の観察や研究を続けました。
15 年の軍歴を終えてからは高野山中学で教師をつとめ、農林省の嘱託調査で高野山や大阪近辺での鳥類調査に従事、高野山中学を退職後に大阪に移住され、日本野鳥の会大阪支部の指導員として活躍されました。
研究歴の長さと野外識別の実力から、当時「鳥学界の至宝」とまで称された鳥類研究家でした。戦乱の時代にあっても野鳥の保護をことあるごとに訴え続けた榎本さん。
本企画展では、これまで注目されることのなかった榎本さんの野鳥の生態研究と愛護運動の足跡を詳しく紹介します。また榎本さんが残された観察記録から当時(戦前)の大阪近辺の自然や野鳥の生息状況を読み解きます。
榎本さんの鳥類研究の集大成といえる図鑑「野鳥便覧」、あわせて同時代以降の野鳥図鑑の変遷等も展示します。企画展を通じ、「榎本佳樹の野鳥愛」をぜひ感じ取っていただければと思います。
開催要領
期間 | 2024年2 月2 3 日(金・祝)~3 月2 4 日(日) 10時~17時 (入場は16時まで) ※期間中の休館日:毎週月曜・2 月29 日・3 月21 日 |
場所 | きしわだ自然資料館 1階ホール (岸和田市堺町6-5;南海本線岸和田駅から徒歩12分) TEL072-423-8100 https://www.city.kishiwada.osaka.jp/site/shizenshi/ |
主催 | きしわだ自然資料館・日本野鳥の会大阪支部 後援:公益財団法人 日本野鳥の会・毎日新聞社 |
協力 | 学校法人高野山学園 高野山高等学校・中西悟堂協会・株式会社アイワード |
備考 | ■展示解説と講演会のご案内 ・2 月23 日(祝)13 時~:展示解説、14 時~16 時:講演会 ・3 月17 日(日)も同時間で開催 ・当日先着順 30 名 参加費無料 |
鳥類は国有の宝物である。今の時代に生きている人間だけが楽しんで、その後は絶滅しても差支えないというものではない。われわれが楽しんだと同様にわれわれの子々孫々までも楽しますべく、その保護と増殖に力を尽くすことは義務である。 榎本佳樹