むくどり通信289号

特集 ようこそNEXT21 へ NEXT21 で見られる鳥と生き物

特集記事

私たち日本野鳥の会大阪支部の事務所があるNEXT21 は、大阪という大都市の中にあって、鳥や生き物にとって貴重な緑のスポットとなっています。NEXT21 は1993 年に大阪ガス株式会社の実験集合住宅として建設されたもので、30 年余りの歴史があります。まずはNEXT21 と日本野鳥の会との関わりについて紹介しましょう。

鳥やチョウを呼び戻そう People, Birds, Butterflies … Together for Life

NEXT21 の環境計画の基本設計には当時の日本野鳥の会本部が関わり、人間と野生生物との共存を目標の一つにし、鳥やチョウなどの生きものが生きていける環境を身近につくろうという考えのもとで、土、水、植物といった生物が生きていく上で必要な環境が整えられました。
こうしてできたNEXT21 には、大阪ガスのご協力をいただき、日本野鳥の会が運営する「鳥と緑の情報センター」がオープン
(1993 年11 月)しました。当時センターには日本野鳥の会職員の丸谷聡さんが常駐され、
1 NEXT21 の緑地の管理指導や調査
2 野生の生き物と人間とが共存できる建物緑化、都市緑化の手法についての実験、資料収集、情報発信
3 生き物の図鑑、資料などをそろえ利用者が自由に閲覧できる場
4 野鳥関連グッズのコーナーの設置
といった事業を展開されていました。

1998 年3 月には、日本野鳥の会大阪支部が西区の事務所からNEXT21 に移転し、本部から「鳥と緑の情報センター」の事業を継承しました。その後、鳥と緑の情報センターは廃止となり、大阪支部の事務所はNEXT21 内の北側の部屋に移転し、現在に至ります。
2023 年春からNEXT21 とその周辺の公園などの鳥類調査を大阪ガスからの受託事業として実施しています。特集では、2 年間の
調査から分かってきたこと、過去の調査との対比など、NEXT21 の野鳥や生き物について紹介します。

contents

2 特集 ようこそNEXT21 へ
4 NEXT21 の野鳥 鳥類調査結果から
7 NEXT21 の自然を再訪して
9 庭に鳥や生き物を呼ぶための工夫
10 保護活動 RSPB からの書簡を大阪市長・府知事に提出
11 身近な鳥から鳥類学 第78 回 羽根を拾って鳥を調べる
12 小山慎司の日本列島鳥見旅 第28 回
13 かもめコーヒー・今日のお客さま 第19 回
14 探鳥会報告
17 研究ダイアリー
18 鳥信 オウチュウ、マミジロキビタキ、キマユホオジロ他
22 幹事会報告 / 定時総会報告/ 保護活動
23 次号予告 / 編集後記
24 イベント情報 シンポジウム、納涼野鳥まつり、羽根鑑定大会