むくどり通信287号

特集 野鳥図鑑を読む/日本鳥類目録改訂第8版への対応

特集記事

2024年9月に日本鳥類目録改訂第8版が発行されました。前回の第7版の改訂(2012年)は、バードウォッチャーに大きな衝撃や影響を与えるものでしたが、さすがに今回の改訂は、そこまでの大きなインパクトはありませんでした。今回の改訂内容は目録編集委員として目録の作成に関わられた大西敏一さんに執筆いただいた「日本鳥類目録改訂第8版を読もう」をお読みください。
又、本号付録の「日本鳥類目録 改訂第8版 科名・種名リスト」にも主な改訂内容を記載していますので、参考としてください。
むくどり通信No.234(2014年11月)では特集「野鳥図鑑活用法」として、図鑑やフィールドガイドの選び方、海外の図鑑などを紹介しました。10年余りの間に、野鳥図鑑は大きく様変わりし、よりビジュアルに、スマホとの連動で鳴声を聞くことができるものまで、いろいろな新しい工夫がされたものが多く出版されるようになりました。子供向けの図鑑の充実ぶりも目をひきます。
とは言え、昔ながらのイラストによるフィールドガイドは使い勝手の良さなどから定番としてゆるぎない人気があります。
その中でもバイブルして多くの方が利用しているのが日本野鳥の会の「フィールドガイド日本の野鳥」です。元々の著者である高野伸二氏の「図鑑は見るものではなく読むもの」という考えのもと、図版だけではなく、その鳥の特徴や識別点のみならず、習性や行動、分布図を掲載するなど解説にも相当力を入れた図鑑となっています。現段階では改訂版の発行時期は未定ということですが、さらに充実した内容のものができるだけ早くに発行されるよう期待しています。
現行の増補改訂新版(2015年発行)の執筆者である安西英明さんに本誌No.234の特集記事用に”「高野図鑑」をお勧めしたいワケ“という記事を執筆いただきました。この中で、高野図鑑のよさ、高野さんの図鑑へのこだわり、大阪支部の塩田猛さん(故人)の話にも触れられています。
支部ホームページ会員専用ページから閲覧可能ですので、ぜひお読みいただければと思います。

contents

2 特集 野鳥図鑑を読む / 日本鳥類目録改訂第8版への対応
6 日本鳥類目録改訂第8版を読もう
10 そんぐポスト お年玉クイズ答え
11 身近な鳥から鳥類学 第76回 カイツブリを増やす方法
12 小山慎司の日本列島鳥見旅 第26回
13 かもめコーヒー・今日のお客さま 第17回
14 探鳥会報告
17 研究ダイアリー
18 鳥信 コウライアイサ、ハイイロヒレアシシギ、マダラチュウヒ他
22 幹事会報告 /保護活動
23 次号予告 / 編集後記
24 イベント情報 / 野鳥便覧復刻版の頒布