植物観察会の報告:平成26年(2014)度下半期
山田池公園/木の実と木の芽
- 今回もスタート時間に雨、前回大泉緑地でカラスが食べていたユリノキの実の説明などで、雨上がりを待ちスタートした。
- 公園内のナラ枯れの惨状見た後、切られていたスギの年輪から公園の歴史、そして本題の木の芽が種により色や形の違うことを確認しながら歩いた。
- カワセミが近くに飛んできたり、雑木林にいるミヤマホオジロの群、そしてオシドリの見ていた時、対岸の林のオオタカの若鳥が止まっているなど、鳥たちもいろいろでてくれた。
- 早咲きの梅も楽しめた植物観察会、鳥は38種、植物も約30種+αを観察した。
- 現地配布資料
- 参加リーダー:平
大泉緑地の木の実
報告:藤村はるえさん
定例探鳥地として人気のある大泉緑地を、今日は植物の木の実を中心に観察。鳥を探して歩く時とは別の世界があった。
鳥に実を食べさせて種を運ばせる、という種子散布の方法があるが、鳥は栄養があれば、鳥を当てにしていない植物の種でも食べてしまう。植物の方も、食べきれないほどの種を作って対抗しているのかもしれない。
カラスが、都市公園に植えられたさまざまな樹木の果実、種子の利用を覚え、生ゴミに頼らなくとも十分繁栄できる、との平さんの言葉が印象的だった。
心配した雨は、うまく避けられ、最後はカワセミの美しい姿をじっくり観察して終わった。
綿密な資料を整え、丁寧に解説して下さった平さんに感謝申し上げます。
写真はクリックすると拡大して見ることができます。
- 大泉緑地での植物観察会、雨予報確立の高い中、20名もの参加があり、植物を楽しんでいただきました。
- 新金岡駅〜大泉緑地までは野草の冬越し(ロゼット)、公園内は木の実を中心と、ジャンルの異なる観察会としました。
- 雨前線が2本通過しましたが、雨よけの時間調整がうまくいき、ほとんど濡れずにすみました。
- 木の実に来る鳥では、ユリノキの実に群がっているハシブトガラスを確認(初見)しました。
- 野草(ロゼット)+樹木(木の実)をともに30種以上確認、野鳥(28種)と合わせて100種ほどを観察しました。
- 参加リーダー:平
北千里の野草
報告:石川新三郎さん
今回の「吹田の原っぱ散策」というタイトルに興味を持ちました。
大阪府下の里山の風景やいきものが減少していく現況下で、都市部の人があまり目を向けない地で、かつての里山の植物が生き延びているということを目の当たりに体験できる観察会でした。存続の秘密は、年2回定期的に草刈りが行われてきたことと人があまり入らないということのようです。
千里ニュータウンができて40年以上になり団地の周辺には住宅や病院などが建って、一見山野は見られない町の中ですが、その道の斜面や空き地が小さな原っぱとして残っていました。
斜面では絶滅危惧種アイナエ、イヌセンブリ、山野草のワレモコウなどの小さなかわいい花を見ました。空き地には一面メリケンカルカヤの穂が広がっていました。かつては農家の人が行なってこられたであろう草刈りが今は都市環境維持のために行われて、それが貴重植物を守って来たということです。このような事例をもとに、都市の自然をしっかり見て、身近に価値あるものを見つけて、残そうというように市民の関心が向かえば良いなと思いました。(2014年10月24日)
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- 全市域が都市計画上の市街化区域である吹田市において、大阪府に無いとされていた植物「ヤマサギソウ」が3年前に発見されました。
- ヤマサギソウは今の季節、全く見ることができませんが、大阪府レッドリスト2014で絶滅危惧T類、U類となっているアイナエ・イヌセンブリ・スズサイコを中心に、30種ほどの野草を観察しました。
- 雨が降り始めたこともあって、コースを急ぎ鳥は全く観察しませんでしたので、途中で声を聞いた6種のみにとどまりました。
- 現地配布資料
- 参加リーダー:平