植物観察会の報告:平成24年(2012)度上半期
淀川・毛馬〜城北公園
- 暑い半日、毛馬〜城北公園まで歩き、メヒシバ3種、エノコログサ3種の識別、マコモの雄花雌花、ヨシとオギの違いなど最盛期のイネ科の花を中心に、50種以上の野草・雑草を楽しみながら淀川河畔を歩いた。
- 橋本支部長のマイフィールドで、2000年版大阪府レッドデータブックに準絶滅危惧種となっている「タコノアシ」の生育地を案内してもらうことができた。
- 一方で日本在来の生物に悪影響を与えることから、『特定外来生物法』で輸入・栽培・移動が禁止されている特定外来生物が4種、「ミズヒマワリ、ナガエツルノゲイトウ、アレチウリ、アゾラ・クリスタータ(=アカウキクサの仲間)」が大繁茂している状況も確認し、複雑な植物相が、野鳥の多様性に繋がっていることを確認した。
- リーダー:橋本正弘・平軍二
- アレチウリ〜ナガエの4種
特定外来生物に指定されているアレチウリ、アゾラ・クリスタータ、ナガエツ ルノゲイトウ、ミズヒマワリの4種です。
また、この他、花のシーズンが終わったオオキンケイギク、ここ数年鳴りを潜 めているもののボタンウキクサもある筈なので、特定外来生物12種の半分6種もある 見本市といえる所です。 - タコノアシ
大阪府の準絶滅危惧種です。25日下見時、橋本支部長に案内してもらった場所 には無くなっており、別の場所で花が咲いていました。 花は今日の写真(バックの水面は逆光で光っていますが、アゾラ・クリスター タがあります)、実は25日の写真です。 - タコノアシを観察する参加者
- 終了時の橋本支部長挨拶、笑顔で散会となりました。
- もっと詳しく:支部長ブログ
この欄の写真はクリックすると拡大して見ることができます。
箕面公園
- 「夏の箕面公園での植物観察会に、シダが説明できず残念」という思いが前からあったものの、手が付けられませんでした。
- 今回一念発起、にわか勉強でシダに挑戦し、シダに詳しい参加者に助けてもらいながら、実際に25種ほどを観察することができました。
- 鳥は箕面駅でツバメの愛らしいヒナ観察からスタートしたが、シダに夢中?でスズメ・カラスにも気づかず、ヤマガラ・シジュウカラなど9種に止まった。
- 箕面の滝までは全コース川沿いの日陰で心地よい風が吹き、下界の猛暑を感じない別天地でした。
- リーダー:平軍二
- 箕面駅のツバメのヒナ
- アラカシの大木に着生したマメヅタで胞子葉観察
- 箕面渓谷いちばん多いリョウメンシダ(裏表の違いの少ないことを納得)
- 箕面滝の前で全員集合
- もっと詳しく:支部長ブログ
この欄の写真はクリックすると拡大して見ることができます。
枚岡公園
- 紫色の花咲くナナミノキ、黄白色の蕾のアワブキ、実が赤くなり始めたニワトコ、緑色の実のハナイカダなどの樹木、オカタツナミソウ・フタリシズカ・ウラシマソウ・ナルコユリなどの草花など、50種ほどの植物を楽しみました。
- 野鳥もホトトギスのBGMが響くハイキング道で、シジュウカラ・ヤマガラ親子連れにメジロ・コゲラも加わる混群をゆっくり観察しました。
- 尚、冬鳥が少なかったことを象徴するようにクロガネモチの昨年の実がたわわに残っており、また毛虫(マイマイガ?)が異常発生していて、ナラガシワ・クヌギ・エノキなどで新葉が殆ど食べられ丸坊主に近い木もあった。
- リーダー:平軍二
- ナナミノキの雄花です。拡大すると紫色がきれいでした。
- クロガネモチの昨年の実。良く見ると今年の花が咲き始めています。
- オカタツナミソウとナルコユリ
- 今日の参加者 (生駒山の中腹までだったので、2名の方は上を目ざされました。)
この欄の写真はクリックすると拡大して見ることができます。
大阪私立大学私市植物園
- 風雨強しの予報の中、1時間半ほどかけてこられた遠来の方が2人あり、雨が激しくなればやめることでスタートした。
- 観察の主題としていたサクラは開花が遅く、早咲きのカンザクラ(寒桜)が満開、イトザクラ(=シダレザクラ)がようやくちらほら程度で、大木の多いヤマザクラやオオシマザクラの蕾はかたかった。
- サクラ以外では、アブラチャン・ゴモジュ・イヌガシ・シキミ・トサミズキ・ヒュウガミズキ・サンシュユ・オガタマなど木々の花、キクザキイチゲ・ミスミソウ・イカリソウなど野草の花を楽しんだ。
- この時期の私市植物園最大のポイントはカタクリ、落葉樹林の一角に100株以上が群生していた。雨のため半開きであったが、そのカタクリを見るために30〜40名の団体が来ていた。
- 心配された雨風も小康状態で、ウグイスのバックコーラスを聞きながら、楽しく花見を終えることができた。
この欄の写真はクリックすると拡大して見ることができます。