男里川定例探鳥会の報告:平成22年度(2010)下半期分

3月26日

カモは先月とほぼ同じ位の数がまだ残っていた。ツバメやトウネン、ハマシギ、コチドリ、シロチドリなどが見られ春の訪れが感じられた。イカルチドリは何時もの場所ではなく、堆積した土砂の撤去工事跡で見られ、この場所での繁殖が期待されるが、河口部の砂嘴が伸び河口部を塞ぐような形状に変化しているのが少し気掛かり。干潟が乾燥化しなければいいのだが。来月は多くのシギやチドリとの出会いに期待したい。

2月23日

カモの数が今年最多となり、コガモやマガモが一段と鮮やかな色になっていました。河原に堆積した土砂の撤去工事も終わり、工事中に群れていたカワラヒワ、ツグミ、ムクドリの姿は見られなくなっていました。ヒバリ、セグロセキレイなどのさえずりが聞かれ春近しといった気配が感じられた。終了直後、オオタカの若がコサギを襲い、捕食するシーンを真近で観察しました。



1月23日

先月とは打って変わって、穏やかな鳥見日和。そのためか、種類も数も多い。干潟ではイソシギの求愛シーンが見られる。何時もは中州でうずくまっているイカルチドリも今日は水際で動き回る。先月から始まった、堆積土砂の撤去工事も進み、今月はうど橋から上流側の草木が伐採され先月同様、ツグミ、ムクドリ、カワラヒワが群れているのが見られた。特にカワラヒワは200羽以上。大半はオオカワラヒワであった。イソヒヨドリ若オスやジョウビタキオスが真近で見られ参加者の皆さんは満足の様子だった。

12月25日

上空を舞うトビやカモメ類は横方向に流される程の強風。波は防波堤を越えるような勢い。水面にはカモの姿はなく、ヨシの根元でうずくまり強風を避けている。白波の立つ海上の波間にクロガモが浮かんでいる。スズガモの姿も見られる。うど橋から下流方向の中洲に堆積した土砂の撤去のため、草木がきれいに伐採され、地面にツグミ、ムクドリ、カワラヒワ、イソヒヨドリが群れている。カワラヒワは100羽+。乱舞するその姿は見事の一言。鳥合せ前には雪が舞い出したが、寒さを忘れるような探鳥会だった。

 

11月27日

河口に向かう途中の防災広場でチョウゲンボウ(♂)がフェンスに止まっているのを真近で見る。海岸に到着すると満潮に差し掛かり、海から大量の海水が流入しており、河口にはヒドリガモなどのカモ類は群れているが、カモメ類の姿は見当たらない。海側にクロガモ(♀)が1羽。暫らくすると1羽のズグロカモメが姿を現すが、直ぐに何処かに姿を消す。うど橋上流ではアリスイも現れる。出現種は多くなかったが、男里川初記録のクロガモ、アリスイや久しぶりのズグロカモメが見られ参加された皆さんは満足された様子だった。

10月23日

ぽかぽか陽気の絶好の鳥見日和。渡り途中のヒヨドリの群れが海上を通過する光景が数回にわたり見られた。今月は多くのモズが出現し、電線などに止まり、縄張り宣言か甲高い声で鳴き交わす光景が至る所で見られた。ツバメなど夏鳥の姿は見られなくなり、ジョウビタキなど冬鳥の姿は見られたが数は少ない。来月は多くのカモなどとの出会いに期待したい。鳥合せの前に、坪内さんより、アオサギやヤマドリ・ササゴイの仮剥製を使って鳥の羽根について詳しく説明をしていただいた。

9月25日

泉州地方は秋祭り一色で、集合場所の樽井駅前にも提灯飾りが設置されている。海岸に到着すると海上は白波が立ち、河口部より大量の海水が流入。野鳥の姿は少ないが、テトラの上などを探すと、キアシシギ・ハマシギ・チュウシャクシギなどの姿が。上空でトビ・カラス・チョウゲンボウがバトルを繰り広げる光景やミサゴが何回も海にダイビングする光景を見る。鳥合せ間際には少し潮が引きオオソリハシシギが見られた。コガモやセグロカモメの姿もあり、来月はカモなど冬鳥の数も増えて来るだろう。

8月28日

大きく形状が変化した河口部より大量の海水が流入し、何時もになく水位が高く干潟は水没。中州にはケリやイカルチドリの姿は見られたが、期待したシギチも少ない。海風もなくうだるような暑さだったので河口部のみの探鳥にし早々に切り上げた。

7月24日

干潟に向かう途中、今年巣立ったツバメのヒナが電線に止まって親からエサを貰う光景が数回見られた。干潟では、数は少ないがイカルチドリやシロチドリ、イソシギ、キアシシギ、チュウシャクシギの姿が見られ、来月には更に多くのシギやチドリで賑わうだろう。30分程野鳥を観察した後、海岸や干潟周辺のペットボトルや空き缶など分解され難いものを中心に清掃を行った。例年に比べゴミの量は少ないように感じた。(報告者:中野 勝弥)