鉢ヶ峯定例探鳥会の報告:平成21年度(2009)上半期
6月7日
卯の花の咲く谷みちに、ウグイスのさえずりが響き、ササユリ咲く森の中からはホトトギスの鳴き声。オオタカが空高く舞い、代掻きを終えた田んぼでは、ケリが警戒の声を上げる。里山は今ホタルの季節。夜には数百のホタルの飛び交う姿も見られる。
5月3日
サクラの季節も終わり、里山は落葉広葉樹の新緑にモチツツジやフジの花が彩りを添える。冬鳥はほとんど去り、ツバメなど夏鳥の姿と、ヒバリなど留鳥のさえずりが賑やか。第2豊田川ではヤブサメの鳴き声も聴かれた。前回に続きオオタカ2羽が上空を旋回した。
4月5日
満開の桜の花の下、ウグイスに混じり冬鳥のアオジのさえずりが聞こえてきた。農耕地では、ヒバリやケリが鳴く中、先月見たホオアカが今回も姿を見せた。夏鳥のツバメが飛び回り、里山はそろそろ冬鳥との交代時期。オオタカがゆっくりとしたはばたきを交えながら上空を旋回していた。
3月1日
ウグイスのさえずりも聞こえてくる春の陽気。青空を背景にノスリやオオタカが帆翔を繰り返す。農耕地ではヒバリがさえずり、雄を呼ぶようなジョウビタキ雌のグゼリが聞かれた。内河池では、旅立つ前のつがい形成のためか、オシドリ雄同士の争いが見られた。探鳥会最後の見せ場は、ノスリとオオタカとの空中戦。
2月1日
季節風が吹く寒い一日。ツグミ鳴く農耕地では、ムクドリやカワラヒワの大群が飛翔する姿や、田んぼ跡に降り立ち餌をついばむところが観察できた。カラスも負けじと枯れ木に鈴なり。種数もさることながら、その数の多さに圧倒された。第2豊田川ではつがいらしきベニマシコに出会う。節分を前に、里山は冬から春へと季節が移りつつある。
1月4日
法道寺上池で珍客のハシビロガモと定番のカワセミなどを見たあと農耕地へ。途中、数十羽のカラスの集団と、それと反対方向に飛び去るオオタカを目撃。また、ノスリを執拗に追いかけ戦闘を挑むカラス1羽。田んぼあとにはタヒバリがエサをついばみ、上空をホバリングするチョウゲンボウも現れ、正月らしい探鳥会になった。内河池ではオシドリの他にヨシガモの群れも見られた。