カムバックチュウヒプロジェクト(2019年度)
「堺第7-3区二次処分地」は、現在大阪府が処分地として管理していますので、許可がなければ入場できません。
これからの活動予定
調査及び作業は、一般の方への参加呼びかけではありません。念のため。
今年度の活動報告
<堺第7-3区2月度鳥類調査報告>
- 実施日:2月18日(火)晴れ 強風(海上荒波)
- 調査者:3名
- 調査地点:T池、Z池、Q池、S山、
- 調査時間:9:40~13:00
<確認した鳥類と種数>
- マガモ(15)、カルガモ(33)、ハシビロガモ(23)、コガモ(7)、キンクロハジロ(11)、 スズガモ(360±)、ホオジロガモ(2)カイツブリ(2)、キジバト(4)、カワウ(2)、 アオサギ(1)、オオバン(3)、セグロカモメ(14)、ミサゴ(2)、トビ(1)チュウヒ(1)、 ノスリ(2)、モズ(1)、ハシボソガラス(10)、ハシブトガラス(6)シジュウカラ(1)、 ヒバリ(2)、ヒヨドリ(6)、ウグイス(1)、セッカ(3)、ムクドリ(50±)、ツグミ(20)、 ジョウビタキ(1)、スズメ(30±)、ハクセキレイ(5)、タヒバリ(1)、カワラヒワ(8)、 アオジ(1)。 合計 33種
<チュウヒの出現状況>
- ①10:52:Z池南対岸を西方向へ飛ぶチュウヒを発見。
- ②11:00:調査定点付近から飛び立ち、Z池南対岸方向に飛ぶ.。チュウヒ個体を発見、その後ヨシ群落に降下。
- ③①個体②個体は上面、下面とも褐色。同一個体と見るのが妥当。
その他
- ※Z池でスズガモが360±が記録された。これは当日強風で海上が波立っており、内陸のため池に避難していたものと推測する。
<堺第7-3区1月度鳥類調査報告>
- 実施日:1月14日(火)曇り
- 調査者:4名
- 調査地点:T池、Z池、Q池、S山、Z池
- 調査時間:9:55~13:45
- ※当日は、ガン・カモ類調査も同時に実施
<確認した鳥類と種数>
- オカヨシガモ(2)、マガモ(3)、カルガモ(5)、ハシビロガモ(27)、コガモ(1)ホシハジロ(23)、 キンクロハジロ(30)、スズガモ(1)、ホオジロガモ(2)、ウミアイサ(1)、カイツブリ(4)、 カンムリカイツブリ(1)キジバト(5)、カワウ(2)、アオサギ(1)、オオバン(25)、タゲリ(6)、セグロカモメ(21)、 ミサゴ(2)、トビ(11)、チュウヒ(2)、ノスリ(1)、コミミズク(1)、コチョウゲンボウ(1)、モズ(1)、 ハシボソガラス(16)、ハシブトガラス(10)、ヒバリ(1)、ヒヨドリ(3)、ウグイス(1)、セッカ(2)、ムクドリ(80±)、ツグミ(22)、ジョウビタキ(1)、スズメ (10)、ハクセキレイ(2)、タヒバリ(1)、アオジ(1) 38種
チュウヒの出現状況
- ※1月14日の調査で特筆すべきは、これまで久しく1個体のみの出現だったが、同時に雌雄2個体を確認できたこと。
- 雌雄サイズの比較で、雌雄の違いが歴然としていた。同時観察で白い個体が大きく褐色個体が小さかった(雌は雄より大きい)。
- 行動のパターン⇒Z池南側に、頭部から胸にかけ白い個体(雌?)が、東側から西方向へ低く飛翔し枯れ木にパーチ。
- 50分後に褐色個体が出現して、白い個体が褐色個体に接近(排他的ディスプレイ?)して追う行動を確認した。
- その後数羽のカラスがチュウヒにバトル消失する。
- この日、大阪南港野鳥園でもこの2個体が出現していたことを確認した。
<堺第7-3区12月度鳥類調査報告>
- >実施日:12月17日(火)曇り
- 調査者:3名
- 調査地点:T池、Z池、Q池、S山とQ池の管理道の中間地点まで入る。低木のピラカンサやノイバラが刈り払機で約5メートル幅で刈り込まれていた。
- 調査時間:10:00~13:50
<確認した鳥類と種数>
- オカヨシガモ(12)、マガモ(3)、カルガモ(5)、ハシビロガモ(4)、コガモ(3)、 ホシハジロ(5)、キンクロハジロ(9)、ホオジロガモ(2)、カイツブリ(6)、キジバト(3)、 カワウ(2)、アオサギ(1)、ダイサギ(1)、オオバン(32)、セグロカモメ(11)、ミサゴ(3)、 トビ(6)、チュウヒ(1)、ノスリ(1)、モズ(1)、ハシボソガラス(40±)、 ハシブトガラス(25±)、ヒヨドリ(5)、ウグイス(2)、セッカ(3)、ムクドリ(70±)、 シロハラ(3)、ツグミ(26)、ジョウビタキ(1)、スズメ(30±)、ハクセキレイ(3)、 アオジ(3)、オオジュリン(2) 合計 33種
- ※コミミズク:12月16日に7-3区管理事務所の伊藤様が7-3区内でコミミズクとの出会いがあり 画像を提供いただいたので掲載させていただきました。初め動かなかったのでケガをしているのかと思われたが、すぐに飛び立ったそうです。
チュウヒの出現状況
- ※同一個体と思われるチュウヒの出現が時間差を置いて5回出現した、飛翔軌跡を記録しておく。
- 調査地点: A号線沖側護岸、ⅩポンドとZポンドが交叉する管理道付近。
①Z池南側岸のヨシ帯上空を西方向に低く飛ぶチュウヒを10:40、発見後消失。
②10:51、Z池南側ヨシ帯を東方向へ飛翔するチュウヒを発見、①と同一個体と思われる。
③11:15、Y、W、Ⅴポンド上空を西方向へ飛ぶ個体を発見、樹林の陰に見失う。
④11:17、Y、W、Ⅴポンド上空をZ池の北側方向へ飛ぶ個体を発見。個体の下面が白っぽく見える。 - 調査地点:S山西側
⑤12:15 S山西斜面上空を約70羽のカラスの群れに攻撃されるチュウヒの個体を発見。多勢に無勢、カラスの群れに追われS山のかげでロスト。
<堺第7-3区11月度鳥類調査報告>
- 実施日:11月19日(火)晴れ
- 調査者:4名
- 調査地点:T池、Z池、Q池、S山、Z池
- 調査時間:9:45~13:30
<確認した鳥類と種数>
- オカヨシガモ(15)、カルガモ(2)、ハシビロガモ(17)、コガモ(1)、 ホシハジロ(1)、キンクロハジロ(3)、カイツブリ(23)、キジバト(4)、 カワウ(1)、オオバン(73)、タゲリ(24)、セグロカモメ(31)、 ミサゴ(4)、トビ(11)、チュウヒ(1)、オオタカ(1)、ノスリ(1)、 モズ(1)、ハシボソガラス(4)、ハシブトガラス(2)、ヒヨドリ(4)、 ウグイス(1S)、セッカ(4)、ムクドリ(25)、ツグミ(3)、ジョウビタキ(1)、 ハクセキレイ(4)、アオジ(3)。 合計28種
※今期のチュウヒの越冬個体について
- 11月19日(火)13:12 沖側護岸A号線Z池の調査地点から対岸のヨシ群落あたりを低くⅤ字飛翔し、ヨシ帯に降下したチュウヒを発見。その後、ヨシ帯を東に移動し再度ヨシ帯に降下消失。今シーズン堺第7-3区初認となった。
- 南港野鳥園の調査によると10月3日~11月11日までに南港野鳥園に出現したチュウヒは、1個体が9回 2個体が2回記録されている。11回の出現になっている。
- ただ、7-3区調査チームはこの間調査ができていない。南港野鳥園と堺第7-3で記録されているチュウヒは広域に探餌行動を重ねていることが写真画像による個体識別で裏付けられている。今期、南港、7-3区のエリアで最大2個体が確認できている。
<堺第7-3区9月度鳥類調査報告>
- 実施日:9月17日(火)晴れ時々曇り
- 調査者:4名 調査体験者1名
- 調査地点:T池、Z池、Q池、S山
- 調査時間:9:45~12:30
<確認した鳥類と種数>
- カルガモ(2)、コガモ(6)、ホシハジロ(3)、カイツブリ(45±成、幼) キジバト(2)、カワウ(2)、アオサギ(3)、オオバン(4)ミサゴ(5)、 トビ(4)、チョウゲンボウ(1)、ハヤブサ(1)、モズ(1)、ハシボソガラス(5)、 ツバメ(11)、ヒヨドリ(1)、ウグイス(1)、ムクドリ(4)、イソヒヨドリ(2)、 スズメ(15)、ハクセキレイ(1)、カワラヒワ(3) 合計22種
※<環境の変化に伴い鳥類相が変化している>
- 「むく通2010/9の堺第7-3区特集」の2007年1月~2010年6月までの調査で、46種の希少種のうち以前7-3区で繁殖していた「チュウヒ、コチドリ、シロチドリ、セイタカシギ、ツバメチドリ、コアジサシ」の6種は現在繁殖していない。
- ま過去7-3区で記録されていた旅鳥のシギ・チドリ類26種もほぼ7-3区に立ち寄らなくなった。これは調査地の環境の変化など、ため池の地盤沈下等による緩斜面の消失があげられる。また、植物遷移や植樹、メガソーラー発電所の設置も影響しているものと考えられている。
- チュウヒ営巣地の保護策については、名古屋でのシンポジウムで英国鳥類保護協会の講演者アダム・ローランズさんの説明が参考になっている。
①水位の維持管理
②灌木、高木の侵入を防ぐための積極的な管理。
③ヨシ原の適正な管理など。 - 「むく通」209号のチュウヒ特集をご参照ください。
<堺第7-3区7月度鳥類調査報告>
- 実施日:7月16日(火)晴
- 調査者:4名
- 調査地点:T池、Z池、Q池、N山、S山
- 調査時間:9:40~12:00
「確認した鳥類と種数」
- カルガモ(成2・幼3)、カイツブリ(3)カワウ(104)オオバン(7・巣1)、コチドリ(1)、ウミネコ(32)、チョウゲンボウ(1)、ハシボソガラス(6)、ハシブトガラス(2)、ヒバリ(2)、ツバメ(10)、ヒヨドリ(3)、ウグイス(5)、オオヨシキリ(1)、セッカ(2)、ムクドリ(15)、スズメ(11)、ハクセキレイ(2)、カワラヒワ(4) 合計19種
生物多様性推進委員会による夢洲の鳥類調査
- 調査日:19年7月9日
- 提供:(公社)大阪自然環境保全協会(掲載許可済み)
- 確認した鳥類:ホシハジロ、カルガモ(幼鳥を含む)、カイツブリ(抱卵?)、カワウ、アマサギ、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ(?)、コチドリ(?)、チュウシャクシギ、ミサゴ、 チョウゲンボウ、ハシブトガラス、ヒバリ、ツバメ、セッカ、ムクドリ、スズメ 合計18種
<堺第7-3区6月度鳥類調査報告>
- 実施日:6月18日(火)晴
- 調査者:2名
- 調査地点:Z池、T池、Q池、S山の4地点と経路を徒歩で調査
- 調査時間:10:00~12:00
「確認した鳥類と種数」
- ヒドリガモ(♂2)、カルガモ(13)、スズガモ(♂1)、カイツブリ(9),カンムリカイツブリ、(1)、 キジバト(3)、カワウ群れ(100±)、アオサギ(1)オオバン(4)、ウミネコ(8)、コアジサシ群れ(100±海上)、ミサゴ(3)、ハシボソガラス(8)、ハシブトガラス(5)、ヒバリ(2)、ツバメ(12)、ヒヨドリ(3)、 ウグイス(10)、オオヨシキリ(6)、セッカ(8)、ムクドリ群れ(50±)、スズメ群れ(80±)ハクセキレイ(1)合計23種
<コアジサシの繁殖についての考察>
- 「大阪府鳥類目録2016」の記載によれば、2009年7月26日夢島のコアジサシの繁殖調査時に、渡去前の群れが大きくなり約10,000羽になったことが確認されている。また渡去前の最多数は2005年の約25,000羽であったとも記載されている。
- 堺第7-3区でのコアジサシは2006年頃に少数繁殖を確認していたが現在は繁殖していない。
- 今回の調査(2019年6月18日)で、堺第7-3区Z池北側の防波堤内の海上で餌を捕食していたコアジサシの群れ100羽±を確認したが、2014年8月夢洲での繁殖が確認できなかった(前述の「大阪府鳥類目録2016」に記載)ことから、夢洲の西側にある大阪湾フェニックス事業大阪沖処分場埋め立て地でコアジサシがコロニーを作っている可能性があるのではないかと推測している。
<堺第7-3区5月度鳥類調査報告>
- 実施日:5月21日(火)曇りのち晴れ
- 調査者:3名
- 調査地点:T池、Z池、Q池、S山
- 調査時間:10:00~12:00
「確認した鳥類と種数」
- マガモ(1)、カルガモ(5)、キンクロハジロ(5)、スズガモ(1)、カイツブリ(成鳥9・幼鳥4) キジバト(6)、カワウ(19)、アオサギ(2)、オオバン(7)、ユリカモメ(8)、コアジサシ(3)、 アジサシ(3)、ハシボソガラス(15)、ハシブトガラス(6)、ツバメ(5)、ヒヨドリ(2)、 ウグイス(7)、オオヨシキリ(6)、セッカ(8)、ムクドリ(18)、スズメ(25) 合計 21種
「チュウヒの出現状況その他」
※チュウヒの出現はなかった。
※5月4日に調査関係者と夢洲にに入る機会を得た。10年前に比べても、ヨシ群落など草地と湿地が残存していて、カモ類や渡り途中に羽休めしているシギチドリ類とカラスにモビングされていたチュウヒ(1)も確認できた。
夢洲が生物多様性のホットスポットとしてのエリアであることを府市ともに重要性を認識しているとのこと、開発計画はあるが保全計画は全くないのが現状のよう。今後の動向を見守っていくことが問われる。
<堺第7-3区4月度鳥類調査報告>
- 実施日:4月16日(火)晴
- 調査者:4名
- 調査地点:T池、Z池、Q池、S山、Z池(2回)
- 調査時間:10:00~13:00
「確認した鳥類と種数」
- カルガモ(4)、ハシビロガモ(3)、コガモ(5)、ホシハジロ(3)、キンクロハジロ(12)、カイツブリ(11)、キジバト(4)、カワウ(16)、アオサギ(3)、オオバン(10)、シロチドリ(1)、ユリカモメ・ウミネコの混群イカナゴ漁の漁船に群がる(400±)、ミサゴ(1)、ハシボソガラス(9)、ハシブトガラス(7)、ヒバリ(2)、ツバメ(2)、ヒヨドリ(6)、ウグイス(4)、セッカ(3)、ムクドリ(50±)、ツグミ(7)、スズメ(1)、24種
「チュウヒの出現状況その他」
※ 本日チュウヒは出現しなかった。
※ 南港野鳥園のチュウヒ4月中の出現状況を見ると5日、6日、7日、9日、13日、18日と6回出現し、その後観察されていないので大阪湾岸エリアの越冬個体の終認日を18日としておく。
※ Q池の中木低木の伐採及び除草地区に入場した。フエンスからトンボ類の生息域まで約100メートル踏み石づたいに踏査した。、池の水が干上がっているのが分かった。ヨシが繁茂していたエリアなので今後の動向を見守りたい。