男里川定例探鳥会の報告:平成19年度(2007)上半期分

6月23日

野鳥は種類、個体数とも少なくなったが、干潟はカニたちの天国。ハクセンシオマネキのオスがメスを誘って巣穴に連れ込む様子やハサミの赤いシオマネキなどカニたちを中心に観察。モクズガニ、カクベンケイガニ、ケフサイソガニ、ヒメケフサイソガニ、アカテガニ、ヤマトオサガニ、ハクセンシオマネキ、シオマネキ、アシハラガニ、フタバカクガニ、ハマガニなど11種のカニを確認した。今後も野鳥が少なくなる時期には干潟の生き物の観察を行い野鳥との命の繋がりを考えたい。

5月26日

前日が雨のため久し振りに水量が多い。干潟では11羽のキアシシギがカニを捕まえて食べている。他にチュウシャクシギ、コチドリ、キョウジョシギ、トウネン、ソリハシシギの姿も。電線でツバメのヒナが止まり親からエサを貰っている様子を暫く観察。ハクセンシオマネキのオスが元気にハサミを振り回し求愛のポーズ。シギやチドリの姿が見られなくなると、男里川の干潟はカニたちの天国に変わる。来月はカニの観察も行う予定。

4月28日

チュウシャクシギの群れが、石の隙間に嘴を入れカニを捕まえている。胸の赤いメダイチドリやお腹が黒くなったハマシギも。他にトウネン、シロチドリ、コチドリ、イソシギが。今日のハイライトは何といっても、アオサギが1m近いウナギを飲み込むシーン。全員でその様子をジックリと観察。嘴で突いたり投げ飛ばしたり。その間15分。動かなくなると、水で砂泥を落とし頭から一気に飲み込んだ。ツバメが飛び回ったり、海上をコアジサシが飛んだりして、はや夏到来といった感じ。クイナも出現。

3月24日

男里川に着くとホウロクシギが干潟でカニを捕っている。良く見るともう1羽。ホウロクシギのカニ捕りの様子を観察していると、雨が降り出し、雨足が強くなってきたので、10時過ぎに中止とした。干潟にはハマシギ40羽の群れもいた。

2月24日

前日までのポカポカ陽気とは打って変わり手元の温度計は9℃を示す。風が強く体感温度は更に低く感じる。今日は一般の参加者が多かった(8名)ので、一般参加者のペースで探鳥会を進めた。転石の陰に潜むイカルチドリをスタッフが望遠鏡で捉え、探して貰うが中々見つける事が出来ない。石と同じ色をしているので、よく見て探してくださいと説明する。暫くすると「いたいたと」とあっちこっちから嬉しそうな声が上がる。そんな参加者の光景を眺めていると、我々スタッフもなんだか嬉しい気がした。

1月27日

今日は風が強く肌寒い。そのためか鳥影も少ない。イカルチドリ8羽が河原の石の陰に身を寄せて、風を避けている。11時頃から風も少し弱まり暖かくなり、野鳥もボツボツと出現しだす。近くの木の枝にホオジロが止まり、暫くの間囀るのを全員で観察。囀りは今一つ。まだ練習中といったところか?いつも見られるカモメ類の群れは見られず、何時もとは少し違った感じがした。